décembre 19, 2006

フランス映画祭、開催決定

横浜で1993年に始まったフランス映画祭は来年で15年を迎えることになりまし
た。今年は横浜からいきなり東京・大阪に移転したことにより、今後の開催も
危ぶまれましたが、来年も同様に3月に開催されることが決定しました。

今年は横浜でも開催される予定ですが正確な日付がまだ決まっていません。更
に会場はみなとみらいではなくTOHOシネマズららぽーと横浜になる予定
です。また、大阪は高槻だけではなくTOHOシネマズなんばも加わるそう
です。

上映される作品は全て日本初上映で18作品を予定されています。

【東京・横浜】
六本木3/15(木)~18(日)TOHOシネマズ六本木ヒルズ
お台場3/17(土)~18(日)シネマメディアージュ
横浜3月予定TOHOシネマズららぽーと横浜

【大阪】
難波3/18(日)~20(火)TOHOシネマズなんば

投稿者 paris : 12:43 PM

décembre 06, 2006

フランス発国際ニュース専門局登場

「欧米か!」と言うジョークがあるくらい、日本人にとってヨーロッパとアメリカは同一視されているが、フランス人にとってはとんでもないことらしい。

アンテンヌフランス読者ならなじみの深いフランスによるフランス語によるフランス視点の国際ニューステレビ局の開設がようやく実現した。フランス24というテレビ局は「24」時間「世界の」ニュースを流す。アメリカの人気のテレビドラマ「24」のフランス版ではない。

フランス版CNNとも言えるフランス24は1990年代初めに起案されたが、実際話題に上り始めたのは、イラク戦争が「英米」主導で開戦された事がきっかけで大きく盛り上がったと見える。つまり国際的にもメディア力の強いアメリカやイギリスの報道が世界全体の世論を操作され、開戦に繋がった。だからフランスの視点から伝える世界の報道局を設立しようと言うわけだ。

確かにイラク戦争は開戦当時は色々な見方の出来、フランス人記者でも一概に述べられないと話す人がほとんどだった。フランスはフセイン政権との間で石油の利権があったし、アメリカの言う大儀も当然だった。いかにもフランスは開戦反対というイメージがあるが当初は主戦派で地中海にいた原子力空母のペルシャ湾派遣準備を進めていた。

メディアによる影響への意識は洋の東西を問わないようで、小泉さんがメディア受け良いのに対抗して、強面の小沢さんでも犬とじゃれ合っているCMに出演させたら良いんじゃないかと考えるのに似ている。(あの丘はスタジオに作られ、空はブルーバック合成、何が本当か分からない!)

国営の放送局として開設されるのかと思っていたが、正式には2005年12月に決議され、民間会社へ公的補助金を投入という形になっている。建設会社などを持つブイグ・グループ傘下の民間の人気の高いテレビ局TF1と公共テレビ局グループのFranceTelevisionが出資し、放送網や世界中の特派員網などの人的、物的サポートを行う。

フランスには外務省傘下の国営国際放送のRFI(RadioFranceInternationale)と言うラジオ局がすでに存在し、この局との関係が気にされていたが、当初より全く別の放送局を作ると言われてた。政府の出先機関ではなく民間企業として一応報道の中立をイメージづけているのかも知れない。(TF1は親会社などのグループ企業に不利な報道をしないと言われている)

フランス24の社長は、広告代理店のHavas(アヴァス)の元社長アラン・ド・ブジラク氏と民間出身だが、Havasと言うとユダヤ系ハンガリー人が設立した世界初の通信社で、伝書鳩によるヨーロッパ主要都市を結ぶ情報ネットワークを確立した。第一次世界大戦までの三大通信社だったユダヤ系ドイツ人がベルリンに作ったヴォルフや同じくユダヤ系ドイツ人がロンドンに作ったロイターもHavas出身者だ。

Havasは第二次世界大戦でフランスが降伏するまで三大通信社として君臨していたが、解散に追い込まれ、パリ解放後にHavasの設備と人材を受け継ぐ形で半官半民の組織AFP(AgenceFrancePresse)が創設された。AFPは現在では民間企業で世界三大通信社の一つだが、政府からの資金に依存している。

現在では一般ニュースの配信は大体どこでも赤字事業のようでアメリカのUPIは倒産したし、ロイターも金融経済情報通信サービスなどを始めるまでは深刻な経営難だった。しかし、第二次世界大戦までの通信社の動きは、このフランス24の成功の可否やその思いを理解するのに役立つだろう。

例えば日本の場合、明治時代から近代的な通信社は生まれていたが、アメリカに視察した渋沢栄一などがアメリカにおける日本関連の記事が少ないこと、そしてわずかな記事にしても偏見や悪意に基づくものであり(当時の欧米の新聞記事は靖国神社の遊就館で見ることが出来る。日露戦争などで勝った日本を絶賛するような好意的な記事であっても黄禍論など組み合わさっている)、日本から積極的に世界にニュースを発信する必要があると認識、日本も国家代表通信社を持つべきだと。この考えは日本にフランスのニュースが少ないからインターネットを持ってフランスの情報を提供しようとするアンテンヌフランス設立趣旨ととても良く似ている。

日本の通信社は、国際配信するには英語、フランス語、スペイン語など使用頻度の高い言語に翻訳しなければならない。従って時間、労力、経費がかかり欧米優位の状態が続いておりUNESCOにより情報格差を是正する「マスメディア宣言」が決議されたが実現の見込みはない。

日本に滞在する外国新聞の記者などの多くは日本語があまり出来ないか、せいぜい英語でコミュニケーションをする手段しか持っていない場合が多い。日本ではまだ少ない英語など外国語が可能な人間へのインタビューのみで記事を構成している場合も見受けられる。そのためか日本に関する記事も偏見や情報の勘違いの多いものが良くある。

さて、フランス24は英米一辺倒の世界のジャーナリズムを塗り替えていくことは出来るのであろうか?フランス発の国際放送局にはrfi以外にも日本で視聴可能なフランスのTV5があるが、世界のフランス語圏の放送局の番組で構成されている。このTV5と補完関係になるというが、フランス24はニュース専門局で30分ごとのニュースのほか、経済・スポーツ情報、天気予報、社会問題を扱う討論番組、フランス流の生活術を紹介するコーナー、大きなテーマを扱う定時のルポルタージュ番組、ポートレート、毎日の文化ニュースなどフランス人がやりそうな内容で編成される。

番組の3分の1は独自制作だが、親会社のFranceTelevisionやTF1や提携会社(AFP,RFO,AITV,AP,ロイターなど)の映像を利用する。フランス24は、テレビ放送だけでなく5つの媒体を利用し双方向で、と主張するが、現実は衛星放送やケーブル放送(ヨーロッパ、アフリカ、中近東)で視聴できる。その5つのうち、3つはフランス語、英語、アラビア語のホームページのことであり、残りの2つはフランス語のみのテレビ放送と英語75%とフランス語25%のテレビ放送だ。さらにこれらでは全て同じ番組が放送されている。

実際ホームページ上では幾つかのビデオがオンデマンドで見ることが出来る上に、今放送されている番組がライブ放送している。ストリーミング放送はプラグインで視聴可能で、クリックで全画面表示も出来る。しかしストリーミングの画質の問題で、キャプションなどは読みにくい。

年間予算8000万ユーロ(約120億円)、新しく建設された放送設備、170名のジャーナリスト、50名の技術者がチャレンジする新しいメディアは世界のニュースのデファクトスタンダードに成り得るのか楽しみだ。

http://www.france24.com/

投稿者 paris : 12:41 PM