juillet 19, 2001
AntenneFrance N.198 フランスにもリアルTVが
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S O M M A I R E
□フランスにもリアルTVが
□Eve AngeliとLorie
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◆◆
◆◆フランスにもリアルTVが
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二年前にオランダの「ビッグ・ブラザー」の大ヒットから始まったリアルTVが、
ここフランスでも始まりました。リアルTVとは、出会ったことのない数人の男女
がある期間、同じアパートに同居するというもので、日本でも放送の始まったア
メリカの人気ドラマ「フレンズ」を現実に行うものです。
中に入るのは独身の若者に限られていますので、そこで恋愛が生まれるのは当然
のこと。それをなんと24時間カメラに収めてしまうというものです。一日に一時
間程度の番組、そして日曜日には、一週間の総集編が行われています。
それでは物足りないという人には、衛星放送とインターネットが用意されて、文
字通り24時間彼らの生活を見ることができます。インターネットのサイトは
ーナー(寝室など)もありますが、様子を見るには十分だと思います。
オランダの番組が紹介された時点で、「のぞき見趣味だ」と批判が起きたフラン
スで、リアルTVが成功を収めるか興味あるところです。ちなみに初回の視聴率は
20パーセントを記録したということで、同局としては大ヒットというところで
す。
この第一回のエピソードは先週から70日間、7月の初めまで続く予定です。フラ
ンスの若者の生活を見てみたい方は一度サイトをのぞいて見てはいかがでしょう
か?
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◆◆
◆◆Eve AngeliとLorie
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今年は、三人の女性歌手が若手としてフランス人から注目されています。一番有
名なのは、アリゼ Alizee ですが、すでに日本で紹介されているでしょうから、
今回は他の二人、Eve AngeliとLorieについてご紹介しますね。
Eve Angeliは、南仏のモンペリエの近くのセットSeteという港町で、1980年に生
まれました。小さいころから音楽に憧れ、15歳の時に初めて歌のレッスンを受け
ました。高校を卒業すると、両親の勧めもあり、歌の道へ進むようになりまし
た。いろいろな歌のレッスンを受けている間に、現在のマネージャーと出会い、
歌手としてだけではなく、作曲もするようになりました(Michel Rostaing との
共同作業)。1999年にフランスのテレビ局、M6のスター発掘番組のツアー、
Graines de Stars 99に参加したことがきっかけで、2000年の夏にチェロのイント
ロが印象的な「行ってしまう前に」という意味のAvant de partir というシング
ルを出し、フランスのファンは彼女の声と美しさを発見しました。キューバで撮
影したプロモーションビデオや、いろいろな歌番組に出演したおかげで、シング
ルは数週間トップ10に君臨し、最終的に50万枚を売り上げて、プラチナとゴール
ド・ディスクを獲得しました。彼女はまだ20歳になったばかりですので、この成
功は彼女の長いキャリアのスタートでしかありません。
もうひとりのLorieは、パリの郊外のVal d'Oise で1982年に生まれました。3歳
からダンスの、6歳からはフィギュアスケートのレッスンを始めます。スポーツ
好きの彼女は、成功するためには頑張るというスポーツの精神を学びました。15
歳になると、スケートをやめ、歌手になるためにいろいろなキャスティングに参
加することにしましたプロデューサーと出会い、まずデモテープを制作します。
レコード契約のない歌手のために場所を提供しているインターネットサイト、
peoplesound.comにこのテープを置いてみたところ、二ヶ月で1万5000のダウン
ロードがありました。この成功に、peoplesound.comの、Fabrice Natif 社長がメ
ジャー・レコード会社の一つ、Epic に話したことから、去年の11月に契約を得る
ことができました。「私のそばに」という意味のPres de moiという最初のシング
ルは、ポップとヒップポップをうまく組み合わせていて、現在大ヒットしていま
す。Lorieは、うまく行かなかったときのことを考えて、大学に登録しています
が、現在の人気を見ると、その必要はなさそうです。
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juillet 14, 2001
AntenneFrance N.196 横浜フランス映画祭2001特集
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□横浜フランス映画祭2001特集
将校たちの部屋
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◆◆第9回フランス映画祭横浜
◆◆将校たちの部屋
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La Chambre Des Officiers
2001年/フランス(フランス公開2001年9月26日予定)
監督:フランソワ・デュペロン
出演:エリック・カラヴァカ、サビーヌ・アゼマ、ドゥニ・ポダリデス
2001年度カンヌ映画祭(コンペティション)部門正式出品作品
ドキュメンタリー監督として高い評価を得た、フランソワ・デュペロン。'88年に
『夜のめぐり会い』で注目され、『これが人生?』(第7回フランス映画祭横浜'99で
本領発揮。本作品でカンヌ映画祭(コンペティション)部門で絶賛された。フランス
でも劇場未公開で、上映はカンヌに続きこの日で2回目という貴重な映画だった。
主人公のアドリアンには『これが人生?』でセザール賞有望若手男優賞を受賞したエ
リック・カラヴァカ。傷を負ったアドリアンを労り、励ます看護婦に『恋するシャン
ソン』、『ブッシュ・ド・ノエル』のサビーヌ・アゼマ。陸軍病院で同室の将校の1
人アンリには、6/24上映『モータル・トランスファー』他、フランス映画祭横浜での
上映作品に常連出演のドゥニ・ポダリデス。
第一次世界大戦。偵察中にドイツ軍の砲撃を浴びた若きフランス軍将校アドリアンは、
顎から鼻の下までと舌を裂傷し、口蓋も失った。傷が癒えるまでの間を陸軍病院の病
室で過ごす事となり、深い傷を負った同室の兵士たちとの友情と、世話をしてくれる
看護婦の労りや励ましに支えられて不安を乗り越えていく姿を描いている。
映画は勲章をもらうシーンから始まり、主人公の顔にぎょっとさせられた。
歯もなく、口もきけず、顔中包帯だらけの彼がチューブで飲み物を飲ませられるシー
ンが痛痛しかった。そんなアドリアンに対して、「また前線に戻る気は?」とか「い
きているうちに勲章をやろう。」と言う大臣や軍人が無神経に感じられたが、戦争と
はこういうものかもしれないと思った。軍医からは死んだ乳児の骨を移植すると言わ
れ、絶句した。戦時中とはいえ、こう言われて素直に喜べる人が何人いるのだろう。
病院に鏡は置かず、自分の顔を見たがる患者に見せない。次々運ばれる負傷兵たちは
皆傷だらけの顔をしており、同じ体験者でなければわからない苦しみや悲しみを理解
し慰め合える仲間がいたのはせめてもの救いだと思う。
こういう場合、一般的な美的感覚では美しくないと思われる部分は隠して見せない映
画の方が多いと思うが、この映画では負傷兵が包帯をとった顔を観客に見せてしまう。
そうする事によって、「死ねばよかった。」「本当に話せるようになるのか?」とい
う失意や疑問、面会時や退院後に家族に会うまでの心の葛藤、再会を願っていた女性
を目の前にしながらの気後れ等、心理描写によりリアリティーを感じさせている。
顔の傷は手術で直せても、心の傷までは。。。
戦場に行く前に出会った人妻クレマンス。彼女はホームで主人と別れを惜しんでいた。
彼女とひとときを過ごすシーンで、アドリアンの顔を見なくてもすむように目隠しを
してあげるような気づかいをする程の彼だったから、相当傷ついているに違いない。
やっと外出が許されて仲間から誘われて行った娼婦の館でも、目を閉じた娼婦の唇を
指で何度も優しく撫でるシーンでは、もう、以前の体ではなくなってしまった事とク
レマンスとの美しい思い出を暗示しているかのようだった。
ラストシーンで、偶然街で出会った女性の言葉はこの5年間ずっと彼が自問自答し、
一番聞きたかった言葉だったと思う。
心の傷が癒される、希望を託したラストシーンに涙がこぼれた。
岩田 和子
この映画の上映前に、フランス代表団の舞台挨拶がありました。
<『将校たちの部屋』のデュペロン監督の挨拶>
「フランスでの劇場公開は9月末です。まだ、未公開なので、実は今日が上映2回目で
す。そのため、皆さんの反応をとても楽しみにしています。実はこの作品は若いフラ
ンスの小説家の本を原作にしています。自分に良い効果をもたらしてくれた本で、本
を読んだ時に感じた事を伝えられたらと思います。」
<主演俳優エリック・カラヴァカの挨拶>
「今日、ここにこられて幸せです。2年前(第7回フランス映画祭横浜'99)にもここ
に来ました。」
映画上映後の質問コーナーで、
・Q「どのシーンがお好きですか?」
A 監督「地下鉄のシーンが好きです。」
・Q「どのキャラクターも皆良いですが、原作との相違点をお願いします。」
A 監督「小説のストーリーの方はこの後、第二次世界大戦に参戦し、戦争で負傷し
た人達を助ける教会を創設しますが、新しい事は何もありませんので、映画では省い
ています。」
・Q「日本では、病気ですがハンセン病で死んだり、やはり目や手などを失った人の
裁判の判決がでています。監督がおっしゃりたかったのは戦争反対か、それとも、別
の事でしょうか」
A 監督「仰るとおり、戦争についての映画ではありません。顔の傷ですが、顔でな
くても良いし、キズではなくハンセン病でも良いのです。深い魂のところで傷付いて
いる、その傷でもよいのです。
・Q「撮影監督が日本人だと聞いたのですが」
A 監督「そのとおりです。撮影監督は『フランスで0からやり直したい』と15年に
来たテツオ・ナガタは助手からやり直して撮影監督になりました。コマーシャルフィ
ルムを撮っていた彼は、映像の工夫を沢山していて気に入っています。
・Qエリック「この映画は4~5年の話ですが、撮影はどのくらいかかって、メイキャッ
プはどれぐらいかかりましたか?」
A監督「撮影は2ヶ月半(メイクあり、なし)です。撮影に入る前にメイクを何時間
かかけてしている間に気持ちを集中していき、その人物に成り切る時間となりました
。」
プロデューサー代理「最後にプロデューサーとして言わせて下さい。デュペロン監督
と一緒に仕事ができて幸せだった。次回作もうちでやります。」
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juillet 13, 2001
AntenneFrance N.195 横浜フランス映画祭2001特集
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S O M M A I R E
□横浜フランス映画祭2001特集
ナイトシフト
クレーヴの奥方
バルニーと彼のちょっとした心配事
王は踊る
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◆◆第9回フランス映画祭横浜
◆◆カオスの中で
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2001年/カラー/95分
監督/フィリップ・ル・ゲイ
キャスト/ジェラルド・ラロッシュ、マルク・バルベ
ガラス瓶工場で働くピエール(ジェラルド・ラロッシュ)は昼勤から夜勤へシフ
トを移すことにした。それによりピエールは想像もしないほどの人間関係(映画
祭のパンフレットでは「いびり」「嫌がらせ」と表現されている)に悩むことに
なる。
その時彼の妻はカンヌへ仕事で長期出張、一人息子も学校での人間関係に悩んで
いた。。逆境の中で彼らは...。テーマは「家族愛」。どんな人も等しく人間関係
の悩みを抱えている。大人は大人の世界で、子供は子供の世界で、誰もが同じよ
うな経験をしている。そのためか非常にわかりやすい作品であった。人間関係の
問題を解決するには自分の人間関係に頼るしかない。その主たるものが「家族」
なのである。
フレッド(マルク・バルベ)はピエールに「いじめ」行為を繰り返していた。被
害者ピエールは妻子もありマイホームも建設中の苦労はあるものの幸福な生活を
送っていた。一方加害者のフレッドは妻に逃げられ荒んでいた。最初は新人いび
りだったかもしれない。その後は幸福な男への嫉妬心からのものであったのだろ
う。だからといってフレッドに同情する気にはならなかったが...。その後は行為
がドンドンとエスカレートし、息子の前で辱めることが増えていく。見ていても
堪らないシーンの連続である。
しかしこれを「一方的にいじめられている」と感じなかったのは、ピエールが
ちゃんと自己主張し、反撃していたからだろう。親としてのプライド、男として
のプライドも十分感じられた。これがなければ単なる情けない親父を描いたいじ
め映画で終わってしまう。ピエールはこの逆境にプライドを保ち単身挑み、悩ん
だときは妻に告白し協力を得て、また息子を守り...。これが「家族愛」である。
どこか弱々しさを感じるが芯の通ったピエール、楽しみでいじめるのではなくイ
ライラを隠し切れず嫌がらせをしてしまうフレッド。この精神描写の難しい役を
ジェラルド・ラロッシュ、マルク・バルベは見事に演じている。
妻がカンヌに出発する直前にピエールが「実はフレッドが...」と言いかけた言葉
を、1ヶ月後カンヌから戻って来た彼女がしっかり覚えていたことには、もう拍手
を送りたい気分だった。これが「愛」である。いつでも私の味方であった両親を
思い出し、結婚し家庭が形になりつつある今、私も同様に愛情とプライドを持ち
続けたいと思わせてくれた作品であった。
蛇足ではあるが「ダンサー・イン・ザ・ダーク」を見たときにも感じたが、工場
で大きな機械を回しているときに登場人物が他のことに気を取られているシーン
には、次の瞬間には機械に巻き込まれて大ケガをするのではなかろうかと緊張し
てしまう。こういうシーンを下手なホラー映画よりもずっと怖いと思うのは私だ
けだろうか?どうも苦手である。
多田 直
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□
◆◆第9回フランス映画祭横浜
◆◆クレーヴの奥方
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1999年カンヌ国際映画祭審査員特別賞受賞
ポルトガル=フランス=スペイン合作
監督・脚本・脚色:マノエル・ド・オリヴェイラ
原作:ラファイエット婦人「クレーヴの奥方」
出演:キアラ・マストロヤンニ、アントワーヌ・シャベー、
ペドロ・アブルニョーザ
「キアラが素敵っ!」とつくづく感じた作品。「プリティ・ウーマン」のジュリ
ア・ロバーツのように豊かな表情が眩しいシーンがなく育ちの良い淑女のクール
な表情が殆どであるが、そのために逆にペドロ・アブルニョーザの公演シーンで
心から喜びを表現した表情に、キアラ・マストロヤンニの美しさを強烈に感じる
ことができた。
キアラ・マストロヤンニはかのマルチェロ・マストロヤンニとカトリーヌ・ド
ヌーブの実娘。父マルチェロに非常に似てきた気がする。監督はポルトガル出
身、現在92歳のマノエル・ド・オリヴェイラ。近年では淀川長治も絶賛していた
「アブラハム渓谷」が印象深い。
クレーヴ伯(アントワーヌ・シャベー)は宝石店で見かけた黒髪の美しいカト
リーヌ(キアラ・マストロヤンニ)に恋をし愛し、カトリーヌはクレーヴ伯に尊
敬の念を感じて結婚する。兼ねてからカトリーヌに想いをよせているフランソワ
(スタニスラス・メラール)は途中物語のキーマンになるものの、存在感は非常
に薄い。
結婚後、夜会に招かれる。その時のゲストが人気ロック歌手のペドロ・アブル
ニョーザ(本名同じ)。ペドロとカトリーヌはお互いに愛を感じる。カトリーヌ
は夫に対して情や尊敬の念以上のものを抱けず、彼の愛に応えられないことに苦
しみ、夫クレーヴ伯は妻の愛を得られないこと、妻が愛をささげる者への嫉妬に
苦しみ、ロック歌手のペドロはそこにあるカトリーヌの愛を手に入れられないこ
とに苦しむ。アブルニョーザが公演からパリに戻ると、カトリーヌの姿はもうど
こにもなかった...。
この作品は原作とは異なり、現代を舞台に描いている。つまりカトリーヌは現代
では非常に古風な印象を受ける。それは恋愛に対しても結婚に対してもだ。ペド
ロへの愛を感じているカトリーヌは自分を抑え夫への貞節を守り続ける。意志の
強さは尋常ではない。彼女を支えているの何なのか?母の死か?クレーヴ伯の死
か?今日の恋愛に自由奔放な社会では想像しにくい硬い性格であるが、逆にそれ
が妙に新鮮に感じる。
シーンとシーンの間にシーンをつなぐテロップが入るのが少々気になる。しかし
映像は全編を通じて非常に品が良く芸術的である。冒頭にも述べたが、特にキア
ラ・マストロヤンニが非常に美しく描かれていてため息が出てしまいそうな作品
だった。
多田 直
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◆◆第9回フランス映画祭横浜
◆◆バルニーと彼のちょっとした心配事
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Barnie et ses petites contrarietes
2000年/フランス
監督:ブリュノ・シッシュ
出演:ファブリス・ルキーニ、マリー・ジラン、ナタリー・バイ
フランスからロンドンへ長距離通勤しているバルニー。彼には美しく聡明な妻
と、若く奔放な愛人に加え、ゲイの美青年マークというお相手までいる。ところ
が3人が彼の誕生日に同じプランを立てたことから、4人の関係は修羅場へ発展
し・・・。
とにかくキャストが魅力。バルニー役のルキーニのトボケた表情や、奥様役のナ
タリー・バイの年齢を全く感じさせない聡明な可愛らしさ、お色気抜群のマリー%
ジランに加え、『フルモンティ』のヒューゴ・スピアーがゲイの青年役で登場す
るなど、まさにそれぞれがハマリ役を演じているので説得力がある。
浮気相手と本命が鉢合わせしてドタバタ騒動が起きるという展開はコメディとし
てはありがちだが、薔薇の肥料のエピソードや、愛人女性の男性遍歴の話など、
細かいネタがかなり笑えるので古臭い感じがしない。
フランス映画の特徴とも言える小難しさが全く無く、ある意味誰でも素直に楽し
める作品だ。
MS.QT.MAI
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◆◆第9回フランス映画祭横浜
◆◆王は踊る
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Le Roi Danse
2000年/フランス・ベルギー・ドイツ合作(フランス公開2000年12月6日)
監督:ジェラール・コルビオ<ベルギー>
出演:ブノワ・マジメル、ボリス・テラル、チェッキー・カリョ
2000年度セザール賞3部門(衣装・音響・新人男優賞)ノミネート作品
監督は、『仮面の中のアリア』でカンヌ映画祭に正式出品されるとともにアカデ
ミー賞外国映画賞にノミネートされ、『カスラート』で、再度アカデミー賞外国
語映画賞にノミネートされた名匠ジェラール・コルビオ。ルイ14世を演じるのは
『年下の人』で共演したジュリエット・ビノシュをも虜にし、今年のカンヌ映画
祭ではミヒャエル・ハネケの『ピアニスト』(日本ヘラルド配給権獲得)で最優
秀男優勝に輝いた若手美形男優のブノワ・マジメル。死ぬまで王を愛し続けた宮
廷音楽家にして舞踏家、リュリを演じるのは舞台で活躍後、映画デビューし、本
作のリュリ役でセザール賞有望若手男優賞にノミネートされた新鋭、ボリス・テ
ラル。振付はバロック・ダンスの踊り手で、「フェッ ギャラント」の創始者ベ
アトリス・マサン。
5歳でフランスの国王となったルイ14世の政治の実権は母と愛人に握られていた。
幼い頃から音楽とダンスの才能に恵まれていたルイにとって、人々から崇拝され
るにはダンスは恰好の手段だった。イタリアから来た音楽家リュリは、ルイを輝
かせるために、約3000曲の作曲をし、バロックダンスを振付ける。やがて22歳に
なった王は「太陽王」として君臨するため新政を敷いて自らが政治の全権を握る
事を宣言する・・・。
宮廷での権力争いと、「王の寵愛」をめぐっての芸術家たちの様々な人間模様が
描かれ、見ごたえのあるドラマとなっている。
いかに王の寵愛を受けるかに苦心し、自分への寵愛が冷めぬように画策する音楽
家であり、舞踏家でもあるリュリ。そこには王への愛(=自分への愛でもある)
と、常に自分は王とともにあるのだという強烈な自負心を感じる。
本当は自分の出世のためには何でもやるとてもいやらしい人間なのに、憎めない
感じさえするのは「寵愛」のうつろいやすさと、リュリにひたむきさを感じさせ
るボリスの魅力かも。
演奏中に過って自分の足の甲に指揮棒を刺してしまった(この頃は長い指揮棒を
床に垂直に持ち、床に打ち付けて拍子をとっていた)リュリが、足の切断を断る
セリフからも、王に寵愛された事をいかに誇りに思っていたかがうかがわれる。
17世紀バロック・ダンスの舞踏譜のステップに忠実に振付けられたバロック・ダ
ンスや、リュリとモリエールが演じた、当時の舞台の再現や、スランス流のオペ
ラ、ベルサイユ宮殿での撮影など、必見の映画。
----7/20より、渋谷のシネマライズで上映決定
映画上映前に監督と主演のブノワ・マジメル、ボリス・テラルの3人の舞台挨拶
がありました。その時にボリス・テラルだけは日本語であいさつをし、彼は日本
が好きで黒澤監督の『デウス・ウザーラ』を見ていると言う事でした。
映画上映後の質問コーナーで、
・Q「『年下の人』の時よりもやせた気がしますが、ダイエットされましたか?」
A ブノワ「役によって、プラスマイナス10キログラム位変わります」
・Q「ダンスシーンがすばらしかったのですが、2人共吹き替えなしですか?」
A ブノワ「ダンスの練習期間が3ヵ月しかもらえなかったので、一部吹き替え
ているシーンもあります。」(ボリスも同じく)
・Q「王と宮廷音楽家というと、ヴィスコンティの『ルードウィッヒ-神々の黄
昏』がありますが、相違点はどういうところでしょうか?」
A 監督「ヴィスコンティの名前が出てうれしい。私もファンです。ルードウ
ィッヒ2世の場合はワグナーに利用されてしまいましたが、ルイ14世の場合
は主導権を握っていたのはルイ14世で、権力を得るために凡てを利用した
事です。」
この後、別会場で恒例の監督とスターのサイン会が行われました。
フランス映画祭の良い点は、各映画の上映後に必ずその映画の監督・俳優たち
のサイン会がある事です。並んだ人全員にサインしてもらえます。(とは言っ
てもあまりに多数の場合は列の途中で並ぶのを打切られますので、お速めに。)
会場ではフランス映画祭のパンフレットしか販売していないため、大半の人は
見た映画の紹介ページにサインをしてもらうか、映画のチラシにサインをして
もらっていました。サインをしてもらう時に自分の名前を英語(ローマ字)で
書いた紙を見せれば、TO XXX と、貴方宛のサインもしてもらえます。
コルビオ監督はとてもにこやかで、えらぶった感じがせず、3人ともサインと
握手に快く応じてくれました。中にはブノワからほほにキスしてもらった若い
女性ファンもいました。サインが終わっても、まだまわりを取り囲むファンに
写真撮影や握手を求められ、本当にお疲れ様だったと思います。
特にブノワは今回『リザ』、『王は踊る』、『マチューの受難』の3本の映画に
主演していたため、期間中3回もサイン会に出席した事になり大変だったのでは。
ボリスは気さくで、翌日のフランス代表団舞台挨拶の後の映画上映終了後に1人
だけ会場内でファンからサインを求められても、会場から出てもロビーで人気
がなくなるまでサインと握手をしているほどのサービス精神にとても関心しま
した。
来年はフランス映画祭も10回目を迎え、盛大な催しとなりそうです。
まだ、一度も行かれた事のない方は是非来年こそは熱気あふれる会場へ足を運
んでみて下さい。
岩田 和子
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juillet 05, 2001
AntenneFrance N.194 横浜フランス映画祭2001特集
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□横浜フランス映画祭2001特集
カオスの中で
天国で殺しましょう
来日ゲスト:ブノワ・マジメル
来日ゲスト:キャロリーヌ・デュセ
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◆◆第9回フランス映画祭横浜
◆◆カオスの中で
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La confusion des genres
2000年/フランス
監督:イラン・デュラン・コーエン
出演:パスカル・グレゴリー、ナタリー・リシャール
弁護士のアランはハンサムでチャーミングでお人よし。ノーといえない優柔不断
な性格が災いして、彼の同僚の女性、依頼人とその恋人、そして元恋人の弟など
など、彼をとりまく全ての人は常に混乱状態。果たして彼は、平穏な人生をとり
もどせるのか・・・。
いやー。カッコ良かった、生パスカル・グレゴリー。ロメールの作品ほか多数出
演している彼ですが、ホンモノの彼は役柄のアラン以上に周りの人がほううって
おけないセクシーな大人の魅力で一杯でした。写真を撮らせていただいて『アリ
ガト』と言われたときには失神寸前でした。いやほんと。
さて、作品ですが、こういう奴っているいる。皆にイイ顔して、傷つけまいとす
るが故にどんどん深みにはまって、挙句みんなをイライラさせてしまう奴。で
も、何故か憎めない、みたいな。ちょうど『マンハッタン』のウディ・アレン風
でもありますが、男前が演じるとこうも雰囲気が変わるのか、と感心。
皆、神経衰弱ギリギリのナーバス状態で、泣いたり怒ったりしてるのもアレン作
品風なので、彼の『夫たち、妻たち』などの作品が好きな方にはお勧め。
それにしても妻(になる女性)と若い女性と、若い男の恋人という設定は同フラ
ンス映画祭にて上映された『バルニーと彼のちょっとした心配事』と全く同じ。
2作品を見比べてみるのもいいかも。フランスではこういう三角関係ならぬ四角
関係が今ポピュラーなんですかねえ。
MS.QT.MAI
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◆◆第9回フランス映画祭横浜
◆◆天国で殺しましょう
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Un Crime Au Paradis
2000年/フランス
監督:ジャン・ベッケル
出演:ジャック・ヴィルレ、アンドレ・デュソリエ
長年連れ添ってきた夫婦ジョジョとリュリュはお互い顔を見るのもウンザリする
ほど憎み合い、リュリュは夫に数々の嫌がらせを始める。ある日、どんな殺人事
件も無罪にしてしまうスゴ腕弁護士のニュースを見たジョジョは、彼に妻を殺し
たともちかけ、無罪になる方法を聞き出すのだが・・・。
『奇人たちの晩餐会』でも変わり者だがお人よしの男を演じたジャック・ヴィル
レだが、本作では切手コレクションとヤギが全ての更にバカ正直で小心者の夫を
好演。相変わらずのなりきり演技で、彼を見ているだけでも本当に笑える。
特に裁判で切手コレクションについて熱くかたる場面は思わず目頭が熱くなるほ
ど?!
『殺したい女』や『ローズ家の戦争』など、このテのストーリーはハリウッド映
画にもあるものの、殺人が絡んでもどこかほのぼの暖かく和んでしまう作風はフ
ランス映画ならでは。『クリクリのいた夏』などのベッケル監督の暖かい人柄が
滲み出ているかのようだ。
散々笑ったあげくホロリとさせられる秀作だ。
MS.QT.MAI
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◆◆第9回フランス映画祭横浜
◆◆来日ゲスト:ブノワ・マジメル
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まだまだ日本での知名度は低いとは思うが、最近では『年下のひと』で共演した
ジュリエット・ビノシュとの間に一児を設けたり、カンヌ映画祭で最優秀主演男
優賞を受賞したり、はたまた対談したデビ婦人に「名前のとおりのマジメな人」
(寒・・。)と言わしめたり、何かと話題になっている人である。
本年のフランス映画祭では『リザ』『王は踊る』『マチューの受難』の3本もの
映画に出演している。
初日に公開された『リザ』の舞台挨拶に現れた彼はベージュの三つボタンスーツ
に、茶のシャツとタイに茶の革靴という抜群のファッション・センスで現れた。
ティーチ・インの時も常に『監督のいう事は完璧なので僕のいうことは何もあり
ません。』と謙虚で低姿勢。イイ男なのにぜんぜんお高くとまってないのが好印
象。カメラを向けてもわざわざ笑顔を作ってくれるサービス精神の持主である。
MS.QT.MAI
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◆◆第9回フランス映画祭横浜
◆◆来日ゲスト:キャロリーヌ・デュセ
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98年フランスで公開され、その大胆な性描写でニューズ・ウィーク他各マスコミ
を騒然とさせた話題作『ロマンスX』。日本では6月30日公開予定だが、この作品
の主人公を臆することなく演じて話題になったのがこのキャロリーヌである。
今回、ジャック・ドワイヨン監督の『フリーキーラブ』では打って変って奥手な
少女を演じていた彼女、映画ではやや地味な女性の印象を受けたが、実際は思わ
ず息を呑むほどの可憐さである。
色白の透明感溢れる肌も綺麗だし、驚いたのは顔の小ささ!ほんと私の握りこぶ
しくらいしかないんじゃあ・・・。という感じ。
また、特筆すべきはそのファッションセンス。ワインレッドのロングドレス、光
沢のある水色のミニドレス、それに色とりどりの花のモチーフをちりばめたビス
チェなど、全てのパーティで変身!全体的に可愛らしい感じにまとめているあた
りが、ちゃあんと自分のキャラを分かっているというか・・・。
これからの活躍がたのしみです。
MS.QT.MAI
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投稿者 paris : 05:56 PM

