これからの広告

パリを訪れたことがある人ならば、誰しもが市内でポスターの巻いてある太い円柱を見たことがあるだろう。シャンゼリゼ通りを歩いていても一定距離の感覚でこの円柱が並んでおり、映画や舞台のポスターで通りを華やかに飾るアクセントとなっている。
この円柱は1868年の第一号がモリスという印刷業者の広告だったことからモリス広告塔「colonnes Morris 」と呼ばれ親しまれている。
このたびパリ市役所は、現在市内に773塔あるこのモリス広告塔を新調する計画を発表した。計画に伴い、223塔を撤去する予定。
今後はJean-Michel WilmotteのモダンデザインとGabriel Davioudの伝統的なモリス塔の2通りのスタイルを起用するという。
また市役所は、この広告塔の設置箇所も変更し、映画ではなく舞台と文化イベント専用の広告塔として使用することも明かにしている。映画用の広告看板は他に沢山設置されているからだ。
さらに、舞台の活動を支援するために、この広告塔にかかる広告費用を40%減とすることも公表した。
芸術を愛するパリらしい支援であるとともに、街の顔の一つとして定着しているモリス広告塔がどうモダンに変身していくのか楽しみにしたい。

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