女優ルー・ドゥ・ラージュさんインタビュー|「夜明けの祈り」の主演

フランス映画祭で来日中の「夜明けの祈り」の主演女優ルー・ドゥ・ラージュ(Lou de Laâge)さんにインタビューができました。
まだまだ日本では知られていない彼女、いったいどんな経緯で女優になったのでしょうか?

ご出身はどちらですか?

ボルドーの郊外の町で生まれて、俳優になるためにパリに来て、そこで演劇学校に行きました。

演劇をとにかくやりたかったので演劇の学校に行きました。映画は後からですね。

フランスだけではないけれども、とても厳しいです。私の両親は、とてもオープンな人たちで、やりたいことがあるのなら、その道を貫きなさいという風に言ってくれたので、パリに行って演劇の勉強ができました。演劇をやってはいるけれどもそれで食べていけない人のほうが、圧倒的に多いですね。

私の学校の校長先生も、「君たちのうち実際俳優になって食べていけるのは10%にも満たないからね。」と言いきかせていました。

結局その道に進んでいけるかは、どんな人に出会えるかということにかかっていると言えるかもしれません。

チャンスがあったと思いますか?

すごくあったと思います。ラッキーだったと思います。映画の世界に入っていきたいと思っても、どういうルートでそこに入って行っていいのかわからないという人がほとんどなので、そういう出会いがあって、自分の演技力を少しでも発揮できたというのは、本当に大きなチャンスでした。

本当に始まったばかりですが、明日にでも終わりということがあり得るんだなっと、いつも危機感を持っています。

ボルドーを出て、パリで生活を始めたら、とにかく家賃を払うお金もなく、演劇学校の学費を払うお金もなく、困ってCMのエイジェンシーに登録に行きました。
本当はCMに出たくはなかったので、面接のときに「できれば自分の姿を見せないでCMをやりたいんですけど、、」と言ったら、笑われて「そんなCMは無いよ」と。

だけど、「俳優のエイジェンシーに登録してみる?」と言われて、その人が紹介してくれたんです。そこで通じるものがあったんです。

いつから女優になりたかったんですか?

6歳から。その前の特にほかにやりたいことはなかったんです。とにかく最初から女優になりたかったんです。

そのころから努力をしたことありますか?

特に自分の力で成し遂げて、という感じではなかったんです。両親が映画とか演劇とか、よく店に連れて行ってくれましたし、10歳の時に子供劇団に入りまして、フランス各地で行われている子供演劇祭に劇団と一緒に行っていました。私としては自然な形でその道に進んだという感じです。

映画「夜明けの祈り」に対して、日本の皆さんにメッセージをお願いします。

異なった世界というものを、ぜひこの映画を見て発見してください。純粋なフランス映画とまた違う、ポーランドという要素が入った映画です。

ぜひ好奇心を持って、この映画に触れてみてください。

YouTubeのAntenneFranceチャンネルで、インタビュー動画を配信中です。

『夜明けの祈り』

2017年8月5日(土)、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開

<STORY>

1945年12月のポーランド。赤十字で医療活動を行う若きフランス人女医マチルドのもとに、悲痛な面持ちで助けを求めるシスターがやってくる。修道院を訪れたマチルドが目の当たりにしたのは、ソ連兵の蛮行によって身ごもり、信仰と現実の狭間で苦しむ7人の修道女だった。そこにある命を救う使命感に駆られたマチルドは、幾多の困難に直面しながらも激務の合間を縫って修道院に通い、孤立した彼女たちの唯一の希望となっていく……。

監督&翻案:アンヌ・フォンテーヌ 製作:エリック・アルトメイヤー、ニコラス・アルトメイヤー 音楽:グレゴワール・エッツェル 撮影:カロリーヌ・シャンプティエ
出演:ルー・ドゥ・ラージュ『世界にひとつの金メダル』、アガタ・ブゼク『イレブン・ミニッツ』、アガタ・クレシャ『イーダ』
2016年/フランス=ポーランド/フランス語、ポーランド語、ロシア語/1時間55分/アメリカンビスタ/カラー/音声5.1ch/原題:Les Innocentes/
日本語字幕:丸山垂穂
提供:ニューセレクト、ロングライド 配給:ロングライド 推薦:カトリック中央協議会広報 後援:アンスティチュ・フランセ日本/フランス大使館 協力:ユニフランス

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