アンテンヌフランスでは数回にわたってフランスのインフルエンザ対策や現状について何回か取り上げてきたが、今回はまとめてお伝えしようと思う。基本的に他の予防接種と違ってインフルエンザの予防接種は、良く外れ意味がないと考えているが、今回のように流行するウイルスが特定されている場合は別と考えている。また日本の場合は、インフルエンザワクチンの有効性に関してまともな調査が行われていない。

ヨーロッパの状況

感染拡大の恐れがある秋冬の前に各国は具体的な対策を固めていきたいところで、現在感染者が増加しているアルゼンチンはEUと人口の分布が似ているとしてEU諸国が参考にしようと躍起になっている。

フランスでは約1億回分のワクチンが10月から冬にかけて納品されると政府が発表しており、国民の不安が爆発する前のしかるべき措置と思える。この1億回分というのは、このワクチンは2回接種しなければならないので、約5千人分ということになる。

ヨーロッパなどでも人口の大半をカバーできる量を発注していたりする中、日本は5300万人分を用意したいという方針だったが、実際は1700万本程度しか国内で製造できないので、輸入に頼ることになった。このワクチンは政府が買い取るそうだが、接種は全額自費だそうだ。

ワクチン供給は?

ワクチンが大量生産できる体制が整っているのは世界中でもアメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、日本などしかないそうだが、最近では中国などにも技術移転し安価に製造できるようになっている。

日本でのワクチン製造法は鶏の有精卵を使って製造する従来の方法だが、「細胞培養法」といわれる方法で、鶏卵の代わりに昆虫の細胞を利用する方法があり、より速く製造することが出来る。また遺伝子組み換え技術によりウイルスの蛋白を製造して作るワクチンもある。

ワクチンの問題点

WHOも新しいワクチンの安全性と有用性の確保し、24時間態勢で監視していくことを呼びかけている。1976年、豚インフルエンザの感染が確認された際に、アメリカでは集団接種を行った。そのときに大量のギラン・バレー症候群を感染した例が有る。この感染率は通常より非常に高く問題になった。

ギラン・バレー症候群に関しては、先日大原麗子さんが亡くなった際にこの病気が改めて取り上げられたが、インフルエンザの予防接種による副作用と見られるものが毎年数件報告されている。

フランスの対策

さて、フランスでは教育省が、就学児童をもつ家庭に配布予定の新型インフルエンザ対策のパンフレットの準備をすすめている。パンフレットは9月の新学期スタート時に保護者に配られる予定だ。

新型インフルエンザが流行する恐れのある10月以降、集団感染が発生した場合、学校によっては閉鎖される可能性がある。そのとき、学校教育をどう継続するかが問題となるが、パンフレットでは、ラジオ、インターネットやテレビを通じて300時間ほどの教育プログラムを放送し対応すると記載している。

また教師も生徒の勉強をフォローできるよう緊急時の体制を整えていく。学校が閉鎖された場合、保護者の懸念事項は「子供の世話を誰がするのか」。これについてはここの家庭での対応が求められそうだ。

パンフレットには他にも予防策の基本的な知識も記載された。

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