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14歳の少年の折れた歯と、警官を蹴った足——フランス高校生運動が映し出す二つの暴力
社会

14歳の少年の折れた歯と、警官を蹴った足——フランス高校生運動が映し出す二つの暴力

エデンという14歳の少年は、あごの骨を二重に骨折し、上の歯をすべて失い、下の歯も4本失った。9月28日月曜、ヴァル=ドワーズ県サン=トゥアン=ロモーヌのリセ・シャトー・デピュシュ前で、彼は高校封鎖の集会に参加していた。検察局の説明によれば、ある高校生が女性警察官に接近し、殴り、押し返された末に地面に倒れた。そこへ別の警察官が「クーガー」と呼ばれる発射器を使い、顔面に弾体を撃ち込んだ。それがエデンだった。家族は今、故意の殺人未遂で告訴する構えでいる。検察は発砲そのものと、発砲前に少年が警察官へ行ったとされる暴行という、二つの捜査を別々に進めている。

この一件だけを読むと、何か単発の悲劇に見えるかもしれない。だが同じ数日間に、フランスでは似たような緊張を抱えた出来事が立て続けに起きている。マルセイユでは10月1日、高校生デモの周辺でバス停を壊そうとする集団を止めに入った女性に、顔を隠した何者かが可燃性スプレーとライターで炎を浴びせた。拘束されたのは15歳の少年だった。ベルフォールでは10月2日、高校周辺で少年を拘束した私服の警察指揮官が、その直後に複数人から集団で殴打され、頭を蹴られて入院した。内相ロラン・ニュネズは「故意の殺人未遂」での捜査開始を発表している。

これらはどれも、9月17日にヴァル・ド・マルヌ県クレテイユのサン=テグジュペリ高校で始まり、全国約3,700校のうち金曜には約400校が安全上の理由で閉鎖されるところまで広がった、高校生運動のなかで起きている。つまり私たちは、一つの社会運動が同時に二つの顔を持つ現場を見ていることになる。警察の過剰な実力行使とされかねない場面と、デモ隊側の暴力とされかねない場面が、同じ運動の中に並んで存在しているのだ。

ここで見過ごされがちなのは、この運動がそもそも何を求めて始まったか、という点だ。RFIが高校生組合ユニオン・シンディカル・リセーヌの共同書記長マリウス・メスニルを招いて伝えたところによれば、生徒たちが求めているのは「学習を円滑に進めるための資源の増加」であり、教育省は欠席教員の代替を迅速化する計画を打ち出している。つまり出発点にあったのは、教室が足りない、先生が足りない、修繕されない校舎で学んでいる、という極めて具体的で地味な不満だった。それが二週間のうちに、警察との衝突、負傷、そして殺人未遂容疑での相互の告訴というところまで膨張してしまった。

この膨張のどこに責任があるのかは、立場によって見え方がまったく違う。ベルフォールの事件がその典型だ。拡散した動画では、警察官が川の中で若者をひざまずかせ、手錠をかけようとしている姿が映っていた。顔が水面に触れているように見えることから、エソンヌ県選出のLFI所属議員アントワーヌ・レオマンは「溺れさせようとした」と内相に抗議の声を上げた。しかしベルフォール共和国検事ポール=エドゥアール・ラロワは、これは群衆から少年を引き離すための拘束であり、溺水を試みた事実はないと説明した。警察官はその後、群衆側に戻ろうとしたところで激しい集団暴行を受け、同じ場面にいた拘束対象の17歳の少年自身は、集団暴行への関与を示す証拠がないとして釈放されている。どちらの側の映像も「すべてを見せていない」と、現場にいた若い目撃者はフランス3の取材に語った。一つの出来事が、切り取り方次第でまったく違う物語になってしまう——これもまた、この運動が突きつけている現実の一部だろう。

こうした分裂を前にして、著名な公人がどちら側にも完全には与しない立場を取ったのは興味深い。五輪5冠の柔道家テディ・リネールは、高校生たちの要求そのものは支持すると表明した。「数週間前、ある職業高校で、仕事を覚えるために懸命に努力している若者たちに会った」と彼は書き、その若者たちは「励まされ、努力を守られるに値する」と続けた。その一方で、学校や消防車への暴力は明確に非難し、「責任者は特定され、処罰されなければならない」としながらも、「一世代全体を裁くことは拒む」という一線を引いた。陸上の世界王者ジミー・グレシエも、消防士サミュエル・ヴェデュショーの「消防車を壊したり、損傷させたり、放火したりするまでに至ることは、なおさら理解できない」という投稿を再共有し、暴力そのものへの違和感を示している。

この「要求は正当、暴力は不当」という切り分けは、フランスでは比較的なじみのある反応の型のように見える。学校封鎖を含む集団行動は、教育政策に対する若者の集合的な異議申し立てとして一定の市民権を得ている一方で、未成年者が巻き込まれる治安部隊の介入は、子どもの保護という別の規範との緊張を生みやすい。日本ではこうした直接行動は一般に例外的なものと受け止められ、学校秩序や授業・受験の継続が優先されやすいとされることが多い。生徒が校門の前で学校そのものを封鎖し、それが全国ニュースの中心を二週間占め続けるという事態は、日本の学校文化からするとかなり距離のある光景に映るかもしれない。アメリカについては今回のニュースの中に具体的な手がかりはないが、表現の自由と学校の安全確保という二つの価値が、学区や司法の場で綱引きになりやすいという一般的な傾向が語られることがある、という程度にとどめておくべきだろう。

問題は、この先どちらの力学が強まるかだ。マリウス・メスニルが語ったように、生徒たちの出発点は「大規模改修計画」を求める、きわめて地に足のついた教育要求だった。だがエデンの折れた歯や、ベルフォールの警官が受けた頭部への暴行が記憶に残り続けるとすれば、運動の中心にあったはずの「教室を直してほしい」という声は、治安をめぐる対立の陰に埋もれていくかもしれない。教育省が代替教員派遣の計画を急ぐと表明したのは、その意味で的確な対応に見える一方、学校閉鎖の数がまだ増え続けるのか、それとも沈静化に向かうのかは、今回のニュースだけからは見通せない。

治安を守るための実力行使と、若者が制度の不備を訴えるために通りに出る権利——このふたつは、本来どちらかを選べば済む話ではないはずだ。あなたの国の学校で同じような封鎖と衝突が起きたとしたら、生徒たちの声はどこまで「政治参加」として受け止められるだろうか。それとも、まず「秩序の回復」が優先されるだろうか。

出典

  • franceinfo (titres):La famille du jeune blessé au visage à Saint-Ouen-l'Aumône, lors d'un rassemblement de lycéens, porte plainte pour tentative d'homicide volontaire (2026/10/4)
  • franceinfo (titres):Un mineur de 15 ans interpellé après l'agression d'une femme avec un spray inflammable, en marge du mouvement lycéen à Marseille (2026/10/3)
  • franceinfo (titres):"Aucune colère ne justifie cela, mais je refuse qu’on fasse le procès de toute une génération" : Teddy Riner apporte son soutien au mouvement lycéen (2026/10/3)
  • franceinfo (titres):Ce que l'on sait de l'agression d'un policier à Belfort après l'interpellation d'un adolescent dans une rivière, en marge de la mobilisation lycéenne (2026/10/3)
  • RFI France:Marius Mesnil (Union syndicale lycéenne): «Il faut aujourd'hui un grand plan de rénovation des lycées» (2026/10/3)

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