ナタリー・バイ インタビュー

短編にはよく出るのでしょうか?

短編はデビューしたての監督にとって、とても重要な物なんです。割と頻繁に短編に出ます。短編のオファーがあったときに、必ず既に長編を作っているのかと尋ねて、長編があるのならば、それを見てどのような人でどのような仕事をして、どんなことを考えているのかということを見て、それから判断します。

今回の短編のトマについてですが、監督にとって一本目の作品です。この監督は特殊な関係で、私の娘ですので。娘がシナリオを書いたと言って見せてくれました。それを見たらとても良いシナリオで、出演を決めました。
気に入らなければ、もちろん出演はしなかったでしょう。

大女優が出演されると言うことはインパクトが大きいですか?

有名な人が出るというのは、短編でも一つのプラス要素になると思います。なぜかというと、この人が出るからと言うことで、それを見る人が増えると思います。やはり、その作品が良い物で無ければ、それだけで成功することはないでしょう。

フランスでは、短編はどこで流されているんですか?

いろいろな場面があり、例えば、短編映画祭が各地で行われています。クレモンフェラン映画祭、アンジェでも行われています。いろいろな場面で、短編に限らず、中編や映画学校の生徒の作品、処女作を集めた映画祭などいろいろな場面がありますので、フランス人はとても映画好きですので、短編を見れるチャンスはたくさんあります。

映画館の中で小さなフェスティバルというのがありますので、そこでも短編を見る事が出来ます。以前より少なくなりましたけど、長編の前に短編を映画館で見ることが出来ますし、テレビで見ることが出来ます。

土壇場でどんな経験をしましたか?

たくさんあるのですが、私にとっての一本目のトリュフォーのアメリカの夜ですね。これは映画の撮影中の出来事がテーマになっていて、映画の撮影そのものが初めてのことでした。
それまでは、演劇、バレエしか知らなかったので、全く新しい世界でした。ですからいろいろなエピソードがあります。
映画そのものは、映画の中の映画でした。私の役はスキップガールで、トリュフォーが他の作品で描いた同じような役をよく見て、いろいろ工夫しました。
撮影の中で撮影している時に、自分がこの撮影の中にいるのか、映画の中の撮影にいるのかよく分からなくなる場面がありました。
その作品の中で描かれているエピソードとしては、動物に何か演じようとさせても動物が嫌がったり、あるいは俳優同士があまり気が合わないのでラブシーンはいやだと断ったりだとか、そのようなエピソードはいくらでもあります。

アメリカの夜は今での語り継がれる映画なんですか?

フランス映画だけではなく、映画の基準になる映画ということは確かだと思います。どこに行ってもこの作品は話題になります。ただ、撮影している時はこれほどのインパクトを与えるとは思えませんでした。トリュフォーはこのように外国で、とりわけ日本で成功したことはとても幸せだと言っていました。

トリュフォーがこの映画の中で一つだけ後悔していることは、ラブシーンをとらなかったということだったそうです。ラブシーンということで、私のエピソードを思い出しました。

あまり細かいことは言いたくないのですが、ある作品の中で相手役がとっても感じが悪い人だったので、顔も見るのもいやだ、話をするのもいやだ、だけどラブシーンをしなければならなかったのです。
なんと、本当に愛し合っている人のように撮影が出来て、映像が出来たんです。ですから、現実と出来たイメージはいかに違うかという一つの例です。

日本以外のフランス映画祭には行かれたことはありますか?

アメリカ、イタリアにも行きました。

日本との違いは?

いろいろなところに行きますけれど、日本の映画祭というのはフランスに対して愛を感じます。いつでもどこかに優雅さがあってしかも真面目な人たちだと言うことがよく分かります。

フランス人にとってあの映画祭には行きたくないというのが存在しますけれど、日本の映画祭には何か愛着があって惹かれるものがあって、しかも受け入れ体制が素晴らしい国だと思います。

例えば、他の国でフェスティバルがあって、主催者側にいろいろ問題があったとしても内容が興味がある場合もありますし、そうかと思うと選択がとても良いという映画祭があったり、それぞれの国によっていろいろな特徴があるとおもいます。欠点もあり長所もあります。

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