ブラッディ・ミルク 主演スワン・アルロー・ユベール・シャルエル監督 インタビュー

ブラッディ・ミルクの主演スワン・アルローさんとユベール・シャルエル監督へのインタビューです。

AF)狂牛病をテーマにしたものですか?

ユベール・シャルエル監督)
確かに狂牛病のような事なんですけれど、私が生まれ育った環境がちょうど親が酪農家だったので、私の当時の環境では狂牛病というのが、実際に起きた本当に大きな事件でした。
今回の映画では狂牛病ではないのですが同じような病気で、防ぐ手立ては全く同じ手続きとなります。

AF)病気だったことを隠してしまうのですが、このようなことはフランスでは禁止されているのですか?

ユベール・シャルエル監督)
これは映画のために作ったことなので事実とは違うのですが、私の周りの人に聞いたところによると実際そういうことがあったことは聞いています。
私の身近では起きたわけではないのです。

AF)フランスでは酪農は保護されているのでしょうか?

ユベール・シャルエル監督)
衛生面では国で守られているのですが、法律的には格下という事実があったら大きなペナルティーが与えられることになります。

AF)お父さんと妹に助けられて生活しているという設定なんですか?

主演スワン・アルロー)
家族全員出てくるのですが、母と妹と父親で、母親の存在感はこの映画の中では重要だと思うのですが、父親はいるだけという感じです。両親との関係は、両親の酪農を若者が引き継いでいるので、私がやるので任せてくれ、いなくなってくれというシーンもあります。

妹は獣医なんですけれど、獣医と酪農家というのは常に密接な関係にあり、牛の健全な状態を守るために常にコンタクトをとっています。妹だと言うことで、それが逆に牛がどんな状態かということを心配になったときに、しょっちゅう電話かけたりという、微妙な兄弟関係であることなんです。

AF)お兄さんとしてのコンプレックスがあると言うことなんですか?

ユベール・シャルエル監督)
この映画、最初のバージョンでは台詞がちょっと変わったんですね。
最初は兄として妹に対するコンプレックスを匂わせるような台詞もあったんですね。フランスでは兄弟が兄と井本だったりすると、酪農家を後を継ぐのはやっぱり男性となり、女性は後を継ぐことが出来ないので学校を卒業して専門を身につけてという道になります。今回は、妹がまた戻ってきて同じところで酪農家として一緒に仕事をしていく、そういう関係を描こうと思ったのですが、シナリオが変わったので、そういうテーマには入っていないんです。

AF)病気になった牛を埋めて隠してしまったのは、親とか妹に世話になりたくないと考えたのですか?

ユベール・シャルエル監督)
両親に対しては怖いというか恐れている面があります。
私は、酪農家の両親の元に一人っ子として生まれたので、本当は跡を継ぐ予定だったのですが、私の道を行くということで跡を継がなかったので、それに対する後悔と複雑な気持ちがあります。
そのために酪農家としての牛がいなくなってしまったと言うことに、複雑な思いがあります。

今回は、両親に対して恥ずかしいとかちょっと怖いとか引け目とかいろいろな複雑な気持ちは持っているんですけれど、最後には私の問題なんだ、私の人生なんだと自分の道を独自に切り開いていくという風になっています。

今回の撮影ではいろいろな大変な思いをしたわけなのですが、監督の実際の家族にお世話になって、撮影の前に長い間酪農の仕事というのを経験させていただきました。そのあとに撮影に入ったので、映画と言うよりは酪農家の仕事を引き継いだというような感覚があったんです。その後信頼関係が出来まして牛を扱うということがだんだん慣れてきました。

牛というのは、信頼関係が出来てくると、前に立つよりも後ろに立つ方が安心して付いてきてくれるので、今回も引っ張るのが重かったと言うことはなくて、実際日羽っているように見えても実際牛が歩いてくれているので

体が700キロぐらい体重があり、非常に重いので、間違って足でも踏まれたら骨折するような危険なシーンであったのですが、私もだんだんと慣れてきて絶対的な信頼関係を築いて行くことによって、そういう危険なことも全くなく
怖いと思えば怖いし、怖くないと思えば怖くないと監督にも言っていただいて
二頭の牛の間を通らなければならなくて、すごく怖かったのですけれど、なぜかカメラの前になると全然怖くなくて、それが牛にも伝わって、来けんんあことというのは撮影中は全くなかったです。

AF)監督もやったことあるんですか?
ええ、両親と一緒にやったことはあるのですが、経験したという意味では彼の方がずっと経験したと言えます。

今回はとてもタイミングが良かったんです。実際は予定日より3日遅れたんです。みんなが思っていた日から3日間ほとんど徹夜でした。その生まれた当日は撮影で出ていたので、私の母から連絡があり、今だと言うことで10人ぐらいのチームを組んで撮影に臨みました。
実際に子牛が生まれる瞬間というのは、死産の場合もありますし、早産の場合もありますし、いろいろな場合がありますが、今回はワンチャンスでとれた本当にラッキーな出産シーンで、シナリオ通りにとれました。
いろいろな出産の仕方はあるのですが、牛は立ったままで、スワンさんは一緒に倒れ込んでというシナリオ通りに撮影できたので、非常にラッキーだったと思います。

主演スワン・アルロー)
この映画は非常に成功していると思っています。この映画は様々なジャンルを一つにまとめたものようなものなんですが、まずドキュメンタリーとしての酪農家を描いているという、ドキュメンタリーとしての側面。それからコメディーとしての側面。それからドラマとしての側面、これはフランスの地方の家族関係、田舎のドラマを描いている心理的スリラー。この三つの側面を一つの映画にまとめる。シナリオの素晴らしさ、編集をなさった監督の素晴らしさ、そういったところが今回のこの映画のおすすめな点です。是非見に来てください。

是非ともこの映画を見に来てください。今回のこの映画は人間と動物の愛といった普遍的なテーマも扱っています。現在の工業化された非人間的な現代の世界においては普遍的なものを取り戻すという意味でも人間と動物の愛を描いた映画、主人公を演じている非常にハンサムな俳優も出ますので、是非見に来てください。

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