
【大阪万博2025】フランス館、神聖な神道儀式で開幕を祝う
千年のオリーブの木に誓う、自然と人間の調和
2025年4月14日、大阪・夢洲で開催中の「大阪・関西万博」のフランス館にて、日本の伝統文化を讃える神道の開幕儀式が執り行われました。この荘厳な儀式は、パビリオンのゴールド・スポンサーであるNinapharm(ニナファーム)と、女性のエンパワーメントを支援する国際団体「Femmes du Monde(ファム・ドゥ・モンド)」の発案により実現。
神聖な空間「奇跡の庭」で行われた祈りの儀式
舞台となったのは、フランス館の中心に位置する「Jardin Miraculeux(奇跡の庭)」。ここには、ニナファームが提供した樹齢千年のオリーブの木が植えられ、平和と長寿の象徴として来場者を迎えています。オリーブの木は、自然の持つ再生力を讃える象徴であり、ニナファームの理念——人間の潜在力と自然の力の融合——を体現しています。
7つのステップで構成された本格的な神道儀式
儀式は約20分にわたって執り行われ、以下の7つのステップが踏襲されました:
- 修祓(しゅばつ):空間の浄化
- 降神の儀(こうしんのぎ):神霊の招来
- 献饌(けんせん):食物の奉納
- 祝詞奏上(のりとそうじょう):神への言葉の捧げ
- 玉串奉奠(たまぐしほうてん):参列者による玉串の奉納
- 撤饌(てっせん):供物の撤去
- 斎主一拝(さいしゅいっぱい):儀式の締めくくり
この儀式は、新たな場の開設や人生の節目に行われる「場の清め」と「和の再構築」を目的としており、万博という国際的な舞台において、日本の精神文化と世界の対話を象徴する時間となりました。
自然と科学の架け橋をつなぐ「ニナファーム」
1993年にフランス・アヌシーで設立され、日本では20年以上にわたり活動するニナファームは、ミトコンドリアや腸内環境などに着目した先進的な研究を展開。自然の叡智と科学技術の融合による「真のウェルビーイング」の実現を目指しています。
「この神道儀式は、私たちのミッション——人と自然をつなぎ直すこと——と深く共鳴しています」と語るのは、Femmes du Mondeおよびニナファーム・フランスの代表であるマイテ・ブルノー氏。「日本という国が大切にしてきた、伝統と革新の共存。その精神を私たちはフランス館に託したい」と続けます。
フランス館:命とインスピレーションをつなぐ場へ
フランス館は、「インスパイア・ライフ(Inspirer des vies)」というゾーンに位置し、持続可能性や医療技術、文化の創造性などフランスの知見を発信。日本館に隣接する好立地にあり、万博の来場者に向けた日仏協調の象徴としても注目を集めています。
本儀式は、単なる催しにとどまらず、フランス館の根幹にある「共生」と「未来への祈り」の精神を体現するものであり、今後の万博期間中にも文化的・精神的交流を深める数多くの取り組みが期待されます。