AntenneFrance n.450 フランスの財政

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A__n__t__e__n__n__e____F__r__a__n__c__e______________ISSN_1881-2597_n.450
  S O M M A I R E  2009/8/18
  □フランスの財政

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◆◆フランスの財政
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 壊滅が予想される自民党と追い風だけどちょっと不安な民主党の選挙戦を巡
 り、財源問題がよく槍玉に挙がっている。確かにいくら不況とはいえ、どん
 どん借金して使ってもらわれては困る。既に良い政策とされ実行された高速
 道路1000円も大都市近郊の観光地や航空会社が打撃を受け、地方の観光地も
 受け入れ体制が不十分であったり渋滞が大きくなったりと良いことばかりで
 はないようだ。
 
 民主党に言わせれば無駄を無くせば大丈夫というが、詳細は政権を取らなけ
 れば分からないとビックリする発言だ。予算を決めている国会議員でさえ分
 からないのに国民に判断しろと言うのも無茶だろう。
 
 しかし、橋下知事がTBSの番組のインタビューで新聞代を見直しただけで
 8000万円も浮いたというのだから、国なら数億円規模になるかもしれない。
 個人的に官僚から聞いた話からもあわせてみると、無駄というかいい加減な
 会計も多くかなりの金額が節約できる可能性はあるだろう。問題は麻生さん
 や鳩山さんが出来るのかと言うことだ。
 
 さて、フランスは?というとサルコジ大統領に代わって、かなり末端まで調
 べ上げて緊縮財政を行っていると聞く。EUとの関係の中、ヨーロッパで覇
 権を維持するには、問題となっている財政問題を解決する必要があるから
 だ。
 
 ユーロ導入において財政赤字がGDP比3%以下、債務残高がGDP比60%以下であ
 ること決められている。フランスは開始当時はこの基準を満たしていなかっ
 たが、将来的に満たすことが条件となっていた。
 
 既にドイツは財政均衡を実現し、フランスは経済対策を理由として財政再建
 を一時棚上げしていたが、一時、財政収支黒字化する一歩手前まで来てい
 た。勿論ドイツもフランスも例に漏れず昨年の金融危機で大規模な景気対策
 で大幅な財政出動したが、イタリアで開かれたG8財務相会議でも景気後退は
 底を打ち回復するとして、新たな財政出動には否定的だ。
 
 各政府の対GDP比の債務残高を比較してみるとフランスは70%前後を推移し
 ているのに対し日本はここ十数年の間に急速に増加し170%となっている。
 財政破綻状態といわれたイタリアでさえ110〜120%程度といわれているだけ
 あって、日本の債務残高は異常だ。何しろ一般会計90兆円弱の予算のうち30
 兆円は借金でまかなわれている。これじゃあ、いくら節約しても新しい財源
 が確保できるとはとうてい思えない。
 
 しかし、日本の場合は特別会計があり、一般会計と重複する部分を除けば
 170兆円弱と一般会計よりはるかに大きな規模の予算だ。郵便局が民営化さ
 れた分大幅に減ったが、ここが無駄遣いの温床となっている部分で、塩川正
 十郎元財務相が問題提起したことで有名になった。
 
 この特別会計の財源、例えば携帯電話にもかかる電波利用税は個人が直接
 払っているわけではないので、わかりにくいが1台あたり250円程度。総額で
 は650億円にもなるらしいが、これは総務省の財源で、道路特定財源と似た
 ように職員の映画鑑賞やボウリングなどに使われていた。いくつかの党では
 せっかく民営化した郵便局の見直しをするそうだが、よっぽどおいしい利権
 が有るとしか思えない。
 
 昨年、目的税であるガソリン税を一般財源化することでも様々な論議が有っ
 たように、族議員、官僚、地方自治体のみならず一般の国民にも様々な利害
 関係が生じて一筋縄ではいかない。結局この特別会計もあまり変えることが
 出来ないのではないかと思われる。
 
 一方、日本でもフランスでも財政赤字がそれほど深刻なのかという声もあ
 る。一つには赤ちゃんは生まれた時から一人あたり何百万の借金を背負って
 いるというが、水道などのインフラや学校や様々な公共施設などを受け継い
 でいる。つまり負債に対して資産もあり両方を考えなければ間違っていると
 いうことだ。借金も無い代わりにガスも水道も電気も無い暮らしというもの
 考えにくい。
 
 歴史を振り返ると日本もフランスも同じ時期に江戸幕府の徳川綱吉
 (1646-1709)とブルボン朝のルイ14世(1638-1715)という君主が浪費をして財
 政危機に瀕した。彼らの死後、両者とも財政再建に努めたが、フランスのブ
 ルボン朝は知ってのとおりフランス革命で滅びてしまった。対する徳川幕府
 はその後150年近く続いた。
 
 ルイ15世になり、銀行を設立し国債を買い集めたが、植民地での事業を行う
 ことで株価をつり上げ、さらなる国債買い集めに成功した。しかし、この事
 業がインチキであることがばれ株価は暴落し、この銀行は支払い不能に陥っ
 てしまった。
 
 当時公共事業といえる積極的な財政出動策として数々の戦争を行い、確かに
 経済は一時持ち直したが結局財政難で増税を進め滅んでいってしまった。
 
 江戸幕府は財政再建に向け倹約によって支出を切り詰め、貨幣の改鋳(金の
 比率を高めた)を行いインフレを抑制、今度は物価が下がりデフレとなって
 きたので、また改鋳を行い流通量を増やした。これにより経済成長を伴い、
 幕府の財政は最高の黒字となった。
 
 やはり財政規律を高め金融政策で経済成長を促す政策は一考の余地があるだ
 ろう。

◆◆エコから学ぶフランス語
◆◆半年後の声をご紹介
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 エクタリウムシリーズの初めてのスペシャル版、【エクタリウム・エコ】が
 リリース以来半年が経過しました。お客さまの声もだんだんと集まってきま
 したので、ここでご紹介いたします。(お客さまの声は、メール等でヒアリ
 ングを重ねたものをまとめた内容となっています)

◎日系企業勤務・30歳女性

 「わかったつもりになっていた学習方法にさようなら」

 大学時代はアメリカ留学を果たし、次の目標は仕事でフランスへ赴任するこ
 と。その目標のもと地道にコツコツとフランス語を勉強していましたが、ま
 とまった時間がとれないためにどうしても上達したという達成感を味わうこ
 とができず何年も過ごしていました。
 
 今回エクタリウムシリーズを選んだのは「ネイティブのようにフランス語を
 語順そのままに理解」というコピーに惹かれたからです。最初は半信半疑で
 したが、抜本的に学習方法を改めないとと感じていたのでエクタリウムで学
 び始めました。
 
 文節ごとに解釈するという方法は、「中級レベルの私にとって簡単だろう」
 と思っていたのですが、意外なことに、文節ごとに聞き取っても理解はして
 いないことに気づきました。これまでは全体を何となく聞き取ったつもり
 で、実は正確に理解はしていなかったのです。
 
 このことに気づいてからは「1,文節ごとの聞き取り→2,全体を聞く」の
 ステップで真面目に勉強してみました。すると面白いぐらい全体の内容がス
 ムースに頭に入ってくるようになりました。エクタリウムの学習方法が自分
 には合っているな、という確信のもと半年前に発売されたエクタリウム・エ
 コも迷わず購入。
 
 エクタリウムの学習方法には馴染んでいたので、加えてエコロジー専門の知
 識を同時に増やすというちょっとした余裕も出て、学習を楽しめています。
 アンテンヌフランスのメールマガジンでも、フランスはエコロジーに力を入
 れている国、ということがわかるので、その最新情報をもとに一度はフラン
 ス人のお友達とエコロジーについて語ってみたいと準備しています。

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