AntenneFrance N.15

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■ ■ ■ A n t e n n e F r a n c e
….une publication d’ICHIBANDORi
vol.15
■ フランス語システム
コンピュータショップで
たまたま中古パソコンショップをうろうろしていると、あるお客が店員さんに話しかけていた。どんな内容かと言えば、パワーブックが欲しいが、どれが良いのかという物だった。こんな事は別になんの珍しいことではないのだが、もう一つ興味深いことがあり、これは僕も同じ様なことをしていたので、店員さんがどんなアドバイスをするのかも興味深いし、その女性がどんなことを望んでいるのかも興味深かかった。
その話とは、友人が自分のコンピューターをフランス語にしているので、自分もしたいと言うのである。信じがたい事だが、そんなことをしている彼女の友人は「みんな」であるらしく、そのコンピューターはこんな形だということだ。
もちろんコンピューター・ショップの店員さんはOSをフランス語にする際のアドバイスをすることが出来るわけではなく、どのシステムならこんなマシンでも大丈夫かと言うことを元に話している。そこはマックの専門店だったので、「OS8ですとこのマシンではかなりきついですね。」というものである。
その女性はかなりの初心者というより、そう言うものを根本的に知らないと言った方がよいタイプの人で、ノート型パソコンのことをこのコンピューターと断言してしまう感じである。知っている人のために話しておくと、PowerBook5000番台を見てこのコンピュータと話していたら実は160などの本当に初期のPowerBookの方がより形が似ているという事である。
フランス語のOS
Macintoshの場合、古いバージョンのOSで新しいモデルの機種は動かないこともあり、その逆に新しいバージョンのOSでは古いモデルの機種が動かないこともある。その為に友人からコピーして使うフランス語版MacOSを利用するのに、その友人と同じモデルであるか、一連の設計を持った機種でないと動かないこともある事を注意していた。もちろん友人からOSをコピーして使うことは違法となる。
確かにフランス語システムを使うことは、魅力である。僕も2~3年ぐらい前にフランスの好きな人を集めてパーティーをしたときにも、フランス語システムで動いているMacintoshを披露して見た。しかし自分のメインで使うコンピューターがフランス語であることは、多くの不都合をもたらすことになる。日本語を表示することは日本で住んでいれば絶対的必要になり、その際文字化けなどが起こる可能性が高い。
なぜフランス語OSを?
フランス語システムにしてフランス語を覚えようとするのもいい方法かも知れないが、自分の持っている辞書に、コンピューターやそのOS特有の表現が載っているかわからない。むしろインターネットにつなげて、フランス語のサイトに行った方が為になるような気がする。
最適なフランス語環境
では、周りがフランス語の環境できれいというのはどうだろう。先ほどでもあげた通り、日本語を使うようにすると、必ず文字化けをする。その場合、フランス語が日本語の文字で文字化けする事と、日本語がフランス語として扱われて文字化けする事がある。ワープロなどで処理しているときは、フォントの設定で問題を解決でき、ソフト自体のメニューなどはJLKに付属のLanguage Registerというソフトで、そのソフトが何語のソフトかを決めることが出来る。
いちいち個々に設定していくのはめんどくさいし、日本語の機能拡張やコントロールパネルなどは文字化けするのでシステムをいじってメニューを日本語が表示できるようにすると、フランス語のメニューはひどい文字化けになる。フランス語が文字化けした場合では、どう言うわけか汚い文字に化ける。Macで特に多いのが「屍」でこれはeアクサンテギュとrの組み合わせである。
こんな文字ばかりだと、とてもフランスといった雰囲気はせず、とても見苦しい。しかし日本語のソフトは使わないとすれば、なかなかきれいな環境を作ることが可能である。
フランス語のソフトウェア
ではソフトはどうかということになるが、なかなか日本でフランス語のソフトを探すのは難しいが、英語のソフトなら文字化けはしない。シェアウェアーやフリーウェアーなどを使えば、うまくフランス語のソフトだけですんでしまうかも知れない。
まずはインターネットでネットスケープもインターネットエクスプローラーもフランス語版が用意されている。フランス語版でもブラウザー本体には日本語を表示することが出来る機能がある。もちろんシステムにJapanese Language Kitなどがインストールされている必要があるが。
ワープロソフトも高機能なエディターなどにはフランス語版を持っている物がある。TexEdit Plusはフランス語版がある。スペルチェックもSans-Faute/GrammaireやLe Correcteur 101などがある。Sans-Fauteはシェアウェアーであるので、試してみることが出来る。
画像処理などは有名なGraphicConverterもフランス語版をリリースしている。
フランス語版がなくとも英語版であれば日本語版で起こる文字化けの問題はなくなる。多くのソフトウェアーは日本語版以外でも日本語を扱うことが出来る。フランスでも、フランス語版のソフトウェアーが高いので英語版を好んで買う人も多い。ただし高度な日本語処理をするようなソフトでは、たとえばIllustratorやPageMakerなど、英語版などを使うと日本語の適切な処理がされないので注意が必要である。
単独で使う場合以外に、フランス語システムを使っていると起こる問題が、周辺機器である。多くの周辺機器は独自のソフトウェアーをインストールして利用できる物が多く、日本で販売されている物は当然日本語のソフトウェアーである。
これが、アプリケーションであれば前出のLanguage Registerで言語設定を設定することが出来るが、コントロールパネル、機能拡
張であるとほぼ文字化けし、多分意味が分からなくなる。出来れば海外でも同一の物を販売されている物のうち、インターネットでそれに対応したソフトをダウンロード可能であるかどうかチェックした方がよいだろう。
当然海外では名称が違う物が多くEpsonのカラープリンターはStylusと呼ばれている。HDDやMOなどはフォーマッターやドライバーのソフトウェアーであるので、多くの場合機種に依存しないで使える場合が多い。Appleの製品であればおおよそ、同一の名称で英語版のソフトをダウンロード可能であるし、外国のメーカの物は、ほとんど同一名称で利用可能である。
もしあなたがフランス語システムで日本語を使うのであれば、非常にやっかいであるでしょう。もし5分で再インストールする事になっても、みんなに見せびらかした後にすぐ元に戻したとしても、よい経験かも知れません。
■ フランス映画紹介
ねじれた愛
去年の「嘘は真実」でもユダヤ教を扱っていたけれど、この作品ではそれにゲイが加わって物語的に幅。各キャラクターの扱いがきっちりして面白かった。
アントワーヌ・ドゥ・コーヌ(男優)
実物はまず普通のハンサム。作品ではあごひげをはやしたゲイの役でクラリネットを吹く様など実物よりハンサムでした。でもなかなかウィットのある素敵な印象でした。
エリザ・ジルベルシュタイン(女優)
昨年の映画祭での「正装のご用意を」で出演していました。
「ミナ」で有名だけど「恋人たちのポートレート」ははじめちょっとずれた可愛い女の子をさせるとピカ一。笑顔がとても可愛い。
ジャン-ジャック・ジルベルマン(監督)
映画館も経営していると言う監督。とってもおしゃべりで本人自体楽しげな人でした。
ジャンヌと素敵な男の子
ヴィルジニー・ルドワイヤン(女優)
ここ数年映画祭で来日している。映画も実物も申し分なく可愛い!
マチュー・ドゥミ(男優)
お母さん(A.ヴァルダ)の顔を色濃く踏襲した感じ。「百一夜」では華奢な少年風だったのに実物は結構たくましげ。
変人たちの晩餐会
終始笑える。絶妙な間や展開上手い脚本と役者の賜。さすが舞台作品。
ティエリー・レルミット(男優)
この人も思い入れが強いのですが、、、舞台挨拶はオープニングより超ラフ。超簡単なサインがちょっとがっかりだったけれど2ショットを頼んだら立ってくれただけでも感激!背は高いが思ったよりがっちりしていた。
パパラッチ
監督の前作が頭にあったので覚悟していたら割と社会的な面もあり、心の琴線に触れる所あり、で意外な期待はずれだった。
アラン・ベルベリアン(監督)
この人の第一作目のしょーもない「カンヌ映画祭殺人事件」のチラシでは表記がバーバリアンになっていて一体どんな人だろうと思っていたらDホフマを可愛くしたような人。
ヴァンサン・ランドン(男優)
(個人的に私のお気に入り)「女と男の危機」で組んだ(これまた私の好きな)パトリック・ティムジットと再び組んでよいコンビネーション。得意の哀愁漂う中年がはまっていました。
エリーズ・ティエルロワ(女優)
この人「シリアルラバー」でも登場。ブロンドの典型的な美人。作品の中より本物の方がエレガント。それでいて物静かで好感が持てた。
                   映画評論家 坂田洋子
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