AntenneFrance N.208 第10回フランス映画祭横浜2002

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  □第10回フランス映画祭横浜2002(6/19~23)
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◆◆第10回フランス映画祭横浜2002(6/19~23)
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 6月の恒例となった「フランス映画祭横浜」も今年で丁度10周年。横浜は今年
 ワールドカップの会場ともなり6月はイベントが重なりました。そこで今回は初
 代のジャンヌ・モロー始め歴代の団長も来日、サッカーに因んだ作品も上映され
 るなどお楽しみが一杯です。詳細はwww.unifrance.jp/yokohama/で。
 <作品紹介>
 ◎来日確定(変更の可能性も有り)
 □タンギー
 Tanguy
 2001年/108min/カラー
 監督:◎エティエンヌ・シャティリエーズ
 製作:◎シャルル・ガソ
 出演:サビーヌ・アゼマ、◎エリック・ベルジェ、アンドレ・デュソリエ
 6月22日(土)15:15上映
 タンギーは「古代中国の主観」についての論文に夢中な28歳。教鞭を取り女性に
 モテモテ、性格はいたって素直。でもシングルパラサイトな事が親の最大の悩
 み。何とか自立を促そうとする親の行動は徐々に過激になって行くが・・。
 過去のフランス映画祭でも『しあわせはどこに』が好評だったシャティリエーズ
 監督の新作。家族問題をとり上げたらピカ一の彼、今回は「個」の文化の西と
 「和」の文化の東といった面も取り入れて新しい展開を見せる。主人公は親の酷
 い仕打ちを全て中国の諺で表現して、ちっとも恨まず純真そのもの。だからこそ
 親の姑息な方法は歯が立たないのだ。両親も一人っ子という設定が現代らしい。
 新人エリック・ベルジェのあっけらかんとした演技と両親を演じるベテラン、サ
 ビーヌ・アゼマ、アンドレ・デュソリエの怪演が見物。
 □レディス&ジェントルメン!!
 And now…Ladies and gentlemen
 2002年/133min/カラー
 監督・製作:◎クロード・ルルーシュ
 出演:ジェレミー・アイアンズ、◎パトリシア・カーツ、
    ◎アレッサンドロ・マルティネス
 本年度カンヌ映画祭クロージング作品
 6月23日(日)20:15上映(クロージング上映)
 ブルガリばかり狙う変装の名人の大泥棒バレンタイン・バレンタインと、彼を囲
 む2人の女性。トランペッターとの恋に破れたジャズシンガーと、ブルガリの元
 店員。だが彼と歌手は時々記憶が欠除してしまう。2人が出会ったモロッコでは
 大金持ちの夫人の宝石盗難事件に巻き込まれて、バレンタインに容疑がかかる
 が・・・。
 「嘘」「男女」「海」「歌」を適当にミックスしてインテリジェントな味付けを
 すると、ルルーシュ作品の出来上がり!「人生は愛という夢を見るまどろみ」を
 テーマに記憶の欠落と彼等の彷徨うまどろみの世界がうまく溶け込んでお洒落な
 作品に仕上がった。今回の見物は多才な出演者(有閑マダムのクラウディア・カ
 ルディナーレ迫力ったら!)とカンヌでもしゃきっと白で決めてプレゼンテータ
 -をしていた姿が記憶に新しいジェレミー・アイアンズの変装ぶり。どー見ても
 化け損なっているんだけど、そこがまた御愛嬌。
 □記憶の森
 Se souvenir des belles choses
 2001年/110min/カラー
 監督・出演:◎ザブー・ブライトマン
 製作:◎ステファン・マルシ
 出演:ベルナール・カンパン、◎イザベル・カレ
 6月19日(水)16:00上映
 森で雷に打たれ記憶喪失になったクレール。姉に連れられて来た療養所で出会っ
 たフィリップもまた、交通事故で妻子を失い記憶がない。クレールはまたアルツ
 ハイマーの毋の血に怯えているが、フィリップと愛しあい共同生活を始める。
 フィリップは徐々に感受性が戻るがクレールの記憶は薄れる一方で・・。
 『女と男の危機』などのベテラン女優の初監督作品。ガラス戸越しの雨、クレー
 ルの視線で動くカメラ等彼女の感性が生きる清冽な映像が印象深い。療養所のユ
 ダヤ系の老人達が、悲惨な体験を経て残った記憶は収容所での淡い恋。「美しい
 ものを思い出す事」という原題通り、人間に最後に残されるのは言葉でなく、恐
 怖でなく人生で美しかった事。愛する人に言葉さえ失ったクレールを抱きながら
 「僕の人生だ」と言うフィリップが痛ましい。「本当の愛」を考えさせられる秀
 作。
 □トスカ
 Se souvenir des belles choses
 2001年/126min/カラー
 監督:◎ブノワ・ジャコ
 製作:◎ダニエル・トスカン・デュ・プランティエ
 出演:◎アンジェラ・ゲオルギュー、ロベルト・アラーニャ、
     ルッジェーロ・ライモンディ
 6月21日(水)20:15上映
 シブヤ・シネマ・ソサエティにて今秋公開予定
 1800年、ローマ。愛しあう画家カヴァラドッシと歌姫トスカ。ある日友人のアン
 ジェロッティが脱獄してカラヴァドッシを頼って来る。彼を匿ったとして警視総
 監スカルピアはカラヴァドッシに激しい拷問を行うが、トスカに心寄せる彼は恋
 人を救いに来た彼女にある条件を提示する。
 プッチーニの名作『トスカ』。だが、オペラの舞台をまんま映像化したのではな
 い。オーケストラのリハーサル風景を織りまぜながら、舞台とちょっとザラつい
 た実写フィルムが同時に進行していく「1度で3度美味しい」仕上がり。本来な
 ら客席からの視界の限度をカメラが難なくクリア。俯瞰を多く取り込み主人公達
 の視線を織り込む事にも成功している。また登場人物の詠唱をバックに台詞を流
 したり、ラスト近辺でヒロインの心境に合わせて場面がフラッシュバックするな
 どという小技も利いている。
 主人公の2人、ご存知のように実生活でもカップルなのだが9月には日本でのデュ
 オコンサートも決まっている。ナマで聞く前に是非映画で体験して欲しい。オペ
 ラファンならずともオススメの作品だ。
 □ル・ブレ
 Le Boulet
 2002年/108min/カラー/ビスタ
 監督:アラン・ベルベリアン、◎フレデリック・フォレスター
 製作:◎トマ・ラングマン
 出演:ジェラール・ランバン、◎ブノワ・ポールヴールド
 6月22日(土)21:00上映
 今秋公開予定 www.gaga.ne.jp
 警察の手下となった仲間の弟を射殺し服役中のモルテス。ある日看守レジオに依
 頼したロトが大当たり!レジオは妻に購入をしたものの、在り処を聞かないまま
 妻はアフリカでダカールの救護班入りしたから大変。ロトを探してレジオとモル
 テスの珍道中が始まった。彼等を追うギャング、砂漠の盗賊までが入り乱れての
 大混線!フランスでメガヒットしたアクションコメディ。
 昔のアクション映画を意識したオープニングタイトルに007シリーズの「ジョー
 ズ」のコピー等レトロな雰囲気を漂わせつつ、上映開始から30分以内にとてつも
 ないカーチェースを入れてしまうミスマッチな構成。更に変人、奇人のキャラク
 ターの中で一人正統派ワルをニコリともしないで演じるランバンと、切れ役の多
 かったポールヴールドのおとぼけぶりが、これまたミスマッチを増幅させてい
 る。
 つまるところ『キャノンボール』の向こうを張った何ともグチャグチャな映画。
 ただ折角手に入れた1500万ユーロの行方の落ちは世界中がラビンを追っている
 今、ちょっと笑えないところかも。
 □デュラス・愛の最終章
 Cet amour-la
 2002年/100min/カラー
 監督:ジョゼ・ダヤン
 出演:◎ジャンヌ・モロー、◎エーメリック・ドゥマリニー
 6月19日(土)19:00上映
 今秋ル・シネマ他にて公開予定 www.comstock.co.jp
 『ラ・マン』等の著作で知られるM・デュラスと最後の16年間を共にし、「最後の
 愛人」と言われる38歳年下のヤン・アンドレア。彼の視点で語られる、2人の年
 齢や背景を超えた絶対的な愛の日々。執筆活動をほとんど止めて、人に会う事も
 なくひっそり暮らしていたデュラスに5年間、1日に5通もの手紙を送り続けた末
 に遂に彼女に対面した彼は、その日からすぐパートナーとなった。M・デュラスを
 演じるのは、実際にも友人であったというジャンヌ・モロー。
 『ラ・マン』が日本でも好評だった頃、女性誌に2人の仲睦まじい写真が掲載さ
 れていた。優しそうな青年とちょっと甘えた表情の老婆なのに、普通の親子とは
 思えない何かが彼等には存在していた。その空気をそのままスクリーンに甦らせ
 たのが、今回の主役2人というのも凄い。子供程の年齢の青年を甘やかす事な
 く、対等に捉えたデュラスもさる事ながら、そのあまりに大きな彼女の存在を受
 け止め続けたヤンとはどんな青年だったのかと思う。
 『ラ・マン』も、それに触発されて書いたという『北の愛人』もヤンと出会った
 後の作品だ。もし私なら、ヤンのような青年に出会ったら疑惑と若さに対する恐
 怖からこれ程すぐに判りあえないだろう。恐らく彼等は出会うべき運命にセット
 されていたに違いない。J・モローの見せる、切れそうな程の鋭さと少女のような
 艶やかさがデュラスとダブって見えてしまった。
 □ミシュカ
 Mischka
 2002年/116min/カラー
 監督・脚本・出演:◎ジャン=フランソワ・ステヴナン
 出演:ジャン=ポール・ルション、ローナ・ハートナー
 6月23日(日)10:00上映
 バツ1通しの夫婦と夫の双子の連れ子と老父。サービスエリアではぐれた老父は
 老人ホームに収容されるが、クビになった看護士ジェジェヌと意気投合。ジェ
 ジェヌは音信不通の15歳の娘を探しに彼と旅に出る。そこに別れた父に会いたい
 一心で幼い弟と家出したジャンヌと、ジェジェヌの友人の近所で歌っていたジプ
 シーのジョリクールが加わって疑似家族のようになった一行。果たして彼等はそ
 れぞれの目的を果たせるのだろうか・・・。
 タイトルは置き去りにされた老父の体型が、クリスマスの話に出て来る小熊に似
 ている事から彼についたニックネーム。海辺に置き去りにされた老婆との交流を
 描いた『ガスパール』にも似ている。そこでは孤独に極端に弱い男達に焦点が当
 てられていたが、この作品ではバラバラな家族に対して、キャンプ地などで登場
 する様々な国の人々という「別々でありながら全体には『人間』」という広い括
 りを対比させた。本物の?!ジョニー・アリディの歌声も聞けるおまけ付き。
 □ギャラクシーにようこそ
 Les petites couleurs
 2001年/93min/カラー
 監督:◎パトリシア・プラトネール
 出演:アヌーク・グランベール、◎ベルナデット・ラフォン、◎フィリップ・バス
 6月22日(水)10:00上映
 暴力亭主と18年暮らし、とうとう家を出た美容師クリステル。辿り着いたモーテ
 ル「ギャラクシー」で同じメロドラマが好きな主のモナに気に入られ、折しも産
 休に入った従業員に代わって働く事に。彼女の復帰後は出張美容師として再出発
 するが・・。常連のポーランド人に言い寄られ、9歳年下のリシュアンにはコク
 られて、クリステルは・・・。
 原題にある通り、ここでは「色」がもう一人の主役だ。淡いトーンの美容室の
 床。ギャラクシーをリニューアルする際のビビッドな室内。そして出張美容院の
 移動に使うオンボロ車のラブリーなカラー。これらはクリステルの心の解放感と
 共に進行していく。コンピュータ制御のカラリング&カールマシーンのキッチュ
 さと、クリステルの心の動きとシンクロするように進むミュージカル仕立てのメ
 ロドラマの胡散臭さが女性監督らしい感性。
 往年のベテラン女優、ベルナデット・ラフォンが厚底サンダルに派手派手衣装な
 がら、その若々しさが清々しい。元気になれるお薦めの1本!
                                鳥野 韻子
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◆◆フランス国営国際放送・音楽専門ラジオ局のrfi musique
◆◆ストリーミング配信を開始
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 2002年4月1日、AntenneFranceはRadioFranceInternationaleの音楽専門ラジオ放
 送rfi musiqueライブ放送をブロードバンドで開始いたしました。rfi musiqueは
 24時間フランスのポップミュージックを発信する音楽専門のラジオ局です。この
 サービスにより、これまで国内では特殊な受信設備がなければ聴取できなかった
 フランスのラジオ放送をライブで気軽にお聴きいただき、フランス文化をより身
 近に体験していただくことが可能となります。
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