
「Japan Dream」をテーマに第8回日仏ビジネスサミットが開催
カテゴリー: 経済 | 公開日: 2025/11/9
不確実な時代に楽観主義を築く ― 日仏が描く未来のビジョン
在日フランス商工会議所(CCIFJ)主催による「第8回日仏ビジネスサミット」が開催され、「Japan Dream: Building Optimism in Unpredictable Times(予測不可能な時代における楽観主義の構築)」をテーマに、両国の政府関係者、経済界のリーダー、投資家、起業家らが一堂に会しました。 イノベーションは異文化交流から生まれる

日仏経済関係の深化
ジェローム・フォーラ在日フランス商工会議所会頭は、日仏の経済関係が着実に強化されていることを報告。在日フランス商工会議所は現在、日本最大の外国商工会議所として、700社以上のフランス、日本、多国籍企業が加盟しています。 2023年12月の岸田前首相とマクロン大統領による「特別なパートナーシップ」締結、2025年大阪・関西万博におけるフランスの積極的な参加など、両国の協力は多岐にわたります。重点分野での協力
久保田正彦経済産業大臣は、日本が2040年をターゲットとした「フューチャーデザイン2040」を発表したことを紹介。「貿易投資立国」と「科学技術立国」という2つの柱を掲げ、フランスを重要なパートナーと位置づけました。 協力が期待される主要分野: 1. グリーントランジション 日本のカーボンクレジット市場(2026年開始予定) EU排出量取引制度(ETS)との連携 レアアース生産プロジェクト 2. デジタル化とイノベーション VivaTechへの日本のスタートアップ参加 フランスのスタートアップの日本進出 両国スタートアップエコシステムの連携 3. 経済安全保障 重要物資の安定供給に向けた協力 サプライチェーンの強靱化 4. 原子力・エネルギー 核融合研究(ITER)での協力 クリーンエネルギー技術の開発岸田前首相が語る「Japan Dream」
基調講演に登壇した岸田文雄前首相(現・日仏友好議員連盟会長)は、Japan Dreamの核心として「伝統と革新の両立」を挙げました。 「日本には美しい伝統がある。職人たちが高い品質の製品を作り上げ、信頼を築き、地域に根ざした仕事をしている。同時に、若い世代が新しい技術やアイディアを取り入れ、革新していくことも重要」と語り、バイオテクノロジー、ヘルステック、製造業など、多くの分野で日本が伝統と革新を両立させていることを強調しました。 Japan Dreamを実現するために必要なこと:- 規制改革などの制度・環境整備
- 民間資金を含めた資金的支援
- 人材・教育支援の強化
- 国際的な連携と協力