ブッシュ・ド・ノエル

日本でもクリスマス近くになると丸いクリスマスケーキと一緒に長いケーキをお店で見ることが多くなりました。この大きなかまぼこの様なロールケーキをフランスではブッシュ・ド・ノエルと言います。名前の通り、薪をイメージしてありますが、フランスではもう少しカラフルな物があり、ピンクのブッシュ・ド・ノエルも見かけます。フランスでは季節物のようで、フランス人に言わせれば日本のブッシュ・ド・ノエルは安くて驚いたと言われました。
ブッシュ・ド・ノエルは1870年以降にパリのパティシエによって作られるようになったそうで、今ではフランスの代表的なクリスマスケーキとなりました。なぜ薪なのかと言うことは様々な説が有ります。一番有力なのがクリスマスに薪を暖炉に入れ、その灰が厄よけになると言います。
クリスマスと言えば、サンタクロース。サンタクロースと言えば北欧ですが、由来も北欧にあったようで、北欧の太陽信仰で、「樫の薪を暖炉で燃やすと一年間無病息災で暮らせる」というYule log(ユールログ)という冬至のお祭りとキリストの誕生(降誕節)から公現節まで12日間、大きな丸太を暖炉で燃やし続けたという二つの風習を北欧にキリスト教を広めるために融合させたものだそうです。ユールログの燃えかすには、幸運をもたらす力があると言われていました。
この辺は日本でも分かりやすいのが、クリスマスツリーとして使うもみの木です。もみの木はマツ科の木で、日本でも門松として玄関先に飾りますね。ヨーロッパのクリスマスツリーの起源はキリスト教が出来る前からだそうで、常緑樹は冬でも葉を落とさず青々していることから永遠の生命を象徴しています。クリスマスの飾りにも使われるヒイラギも常緑樹で、日本でも玄関先に飾り魔よけとしても使われます。
もみの木がクリスマスツリーとして使われるようになったのは、ドイツの古い信仰が源で、花やローソクや食べ物などを飾り、その回りを歌い踊り、木に宿る小人が留まり力を貸してくれると言われていますが、様々な説があります。
もみの木も松も油脂が多く、木を手で触れるとヤニがつきます。この香りがオレンジのような香りがします。アロマオイルでもパインと言われるマツから抽出した製油が有ります。こちらの効能は抗菌性があり、喉や肺や気管支などに働きかけます。また、お部屋をリフレッシュして、空気を浄化します。

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