アメリカの国債の格付けをスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が最高のAAAから一段階引き下げたことが、大きなニュースとなっているが、フランスの国債も引き下げられる可能性があると言われ始めている。

そもそも、アメリカの国債を買っているのが、それより格下の中国や日本だというのに、なぜそんなに評価が高かったのかが不思議なくらいだ。やっぱりこれは財政力と言うより国力なのかもしれない。

フランスはAAAと最高の格付けだが、ユーロ危機でギリシャの次に問題となるとされているイタリアの倍のペースで財政赤字が拡大しており、GDP比85%と決して少なくない。

フランス国債保証コストは過去最高水準で、1.60%ポイントに。これは、アメリカや日本などよりも高く、マレーシア、タイ、メキシコなどよりも高い。

格付けが高いことによって、低コストで資金調達が出来るが、格付けが下がれば、さらなるコスト増も予想される。このコストは、例えばユーロ危機でフランスが拠出した資金にも影響が出る可能性がある。

今回のユーロ危機では、ギリシャを救うために欧州金融安定基金(EFSF)を設立し、ユーロ圏各国から出資を募り、ギリシャへ貸し付けると方法をとり、当面の危機回避を行っている。ギリシャが直接市場から借り入れれば高い金利になりかねないが、ドイツやフランスなどの信用力を使い、安いコストで市場から資金を調達できる。

また、フランスは自国で通貨を自由に発行できない為に、自国の中央銀行による国債の購入が出来ない。実際、インフレ懸念のためこの政策は避けられてきたが、出来るのと出来内の違いは大きい。

しかしフランス政府は、財政赤字のGDP比を13年には3%(今年の予想は5.7%)まで引き下げる事を公約していて、12年にはピークを迎えるが、その後下がっていくとしている。

各国の国債がデフォルトになったとすると誰が損するのだろうか?アメリカは、海外が4割、個人が13%、中央銀行が16%だ。フランスは国内の金融機関が7割、個人が5%程度、海外は25%程度だ。日本は、政府(年金や郵貯など)が4割、中央銀行が15%程度、海外、個人が約4%程度という割合だ。

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