アラブで学べるフランスの大学
カテゴリー: 社会 | 公開日: 2008/4/19
パリのソルボンヌ大学というとフランス通でなくとも、名前は聞いたことがあるだろう有名な大学。第1から13まであるパリ大学のうちソルボンヌ大学と言われるのが、パリ第3大学新ソルボンヌと第4大学新ソルボンヌのことで、文学・語学を専攻することができる。
ノーベル賞学者など、多数の有名人を輩出していることでも有名。神学部学生のためのソルボンヌ学寮は1257年に設立されたもので、ボローニャやオックスフォードなどと共に世界最古の大学に属す。
さて、このソルボンヌ大学がアラブ首長国連邦に分校を出しているのを知っている人は少ないのではないだろうか。ソルボンヌ・アブダビ校は既にもう2期目を迎えるそうだ。30ヶ国から200人程度の学生が集まり学んでいる。
ソルボンヌ大学がアラブに進出した背景は、既にアラブに定着しているアメリカの大学に対抗するため。また、近代的な教育を学びたいというモチベーションの高い学生を受け入れるためだ。
授業はパリから特別に派遣された講師が持つこともあり、大講義室ではなく小さな少人数制のクラスはさながら五つ星大学。イスラムの衣装をまとった学生がキャンパス内を闊歩するが、宗教色を排除し、礼拝堂がない点も珍しい。
大学の運営費はアラブ側が出していると言うから、近代的でグローバルに活躍する人材の輩出を期待してのことだろうか。