シラク、次期フランス大統領選不出馬

この時期、フランス映画祭の話題で持ちきりとしたいことだが、日本好きで有名なシラク大統領が今年の大統領選に出馬しない事をテレビで語った。この映像は日本のニュースでも報道されたので、見た方も多いだろう。さすがフランスだと思うのは、この演説のバックの映像が揺れるフランス国旗にEUマークである星が付いている映像だ。世界中に配信される映像は重要で、こういうイメージはフランスの洗練された感じをより高めるに違いない。

この演説は結構評判が良かったそうで、大統領候補として期待の社会党のロワイヤル氏も威厳ある演説と評価したほどだ。今回大統領選には出馬しないとのことだが、2期とはいえ1995年から12年も続いていてなかなかの長期政権だったと言える。(2000年の憲法改正で任期が7年から5年になった)また、パリ市長は18年、首相は2回務めた実績は大きい。

残念ながら公約だった経済格差や失業率問題など良くなっているとは言えず、記憶に新しいのは2005年秋から起きた暴動はこれを大きく物語る。日本では経済面での格差のみ焦点が当てられるが文化面の格差も拡大しているそうだ。

就任直後の1995年には核実験を強行して、日本でもフランス製品不買運動が起きた。イラク戦争に反対して評価が高まったが、実は当初は賛成していた。EUの統合をより進めるEU憲法批准の国民投票では否決された。時代の影響も大きいが問題もあった。

トヨタのヨーロッパ工場のフランス国内への誘致が成功し、日本からの投資を活発化させるために日仏投資賞を設立したりと、フランスから日本への売り込みはかなり増加したように見える。

シラク不出馬でUMPのサルコジ(現内相)、社会党のロワイヤル(元家庭担当相)、UDFのバイル(元国民教育相)が争うことになる。

ヨーロッパから見ると日本は遠いところなんだろうが、親日家の元首というのはほとんどいない。今年1月には安倍首相がフランスでシラク大統領と会談し、日本とのパートナーシップを重要視すると言っていても、新しい候補者は誰も中国との関係が気になるようである。サルコジ氏は「日本はダメだ。中国だ。」と言うような発言をして問題になったことがある。日本で言えば、アメリカ重視かアジア重視かで揺れるところに似ているのかも知れない。

中国沿岸部の比較的裕福層が3億人以上いると言われ、この人口はアメリカの人口を超え、EUと同じくらいな規模と言うことは色々な点について、重視せざるえない。アメリカはフランスの軍事的脅威を気にしているようだが、フランスではアフリカへの中国のプレゼンスが脅かされている事に気にかけているように見える。

国連常任理事国であっても、重要決議に簡単に拒否権を使える訳でもなく、大票田のアフリカが国際政治上重要だというのだ。援助漬けのアフリカ諸国はどうも援助内容で動くと言うのか、日本も過去に大きな援助で票をとりまとめたりしていたようだ。これが現在中国のエネルギー需要に応えて急速なアフリカ進出が進んでいることを危惧しているようです。

しかもフランスのメディア、例えばル・モンドは新聞の中でも高級紙と言われていても、かなり間違った日本関連の記事など、全体的に歴史的に反日的な情報を流すことが多く、たまに在仏日本大使館が抗議をすることがある。この頻度が高くなっている気もする。

来年はフランス映画祭は中国へなんて言う記事が出ないことを願う。

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