ソシエテ・ジェネラル銀行不正取引の公判始まる
2年ほど前、ソシエテ・ジェネラル銀行が、世界に驚愕を与えた不正取引について、初公判が行われた。
不正取引は当時トレーダーとして勤めていたJerome Kerviel氏が関与したものとされ、その額は49億ユーロ(7750億円)にも上る。過去に発表された巨額取引損失額のうち最高額だ。
銀行側の発表としては、Kerviel氏が、与えられた権限を越えた額の先物取引に関与。さらに、その取引を隠蔽するため架空取引を捏造していた。
Kerviel氏は初公判が始まる前にマスコミの取材に対して「私個人の責任ではない。銀行側にも責任がある」と述べている。
一方、ソシエテ・ジェネラル側は「不正取引について銀行は何も知らなかった。この件で銀行は被害者だ。刑事上の責任は彼一人にある」とし、損失額の49億ユーロの損害賠償を求めている。
Kerviel氏は現在33歳、情報コンサルタントとして働く月収は2万3千ユーロだ。この損害賠償額をどう逃れようとしているのか。今後の公判も注目を集めている。