
広がるアンチユーロ派の主張
カテゴリー: 社会 | 公開日: 2010/12/21
欧州中央銀行は理事会を開き、5500億円規模の増資を行うと発表した。この金額は、今の2倍の規模にあたる。増資の目的は、ユーロ加盟国のうち財政赤字に苦しむ国の国債購入と為替市場のユーロ相場を安定させるためと考えられている。
EUではギリシア危機に続き、アイルランドが深刻な財政危機に直面、金融支援に追い込まれた他、ポルトガルやスペインでも財政赤字に苦しむ状況から抜け出せずにいる。財政赤字の国債を買い取り信用不安の払拭を狙うつもりだ。
EU加盟国内の財政赤字に苦しむ国々の救済策が進む一方で、EU経済大国のドイツやフランスではアンチユーロ派の主張が目立ってきている。
フランスでは、「立ち上げれ共和国」の党首ポンテニアン氏によるユーロ離脱キャンペーンなる遊説がフランス各地で行われている。ユーロから離脱することは雇用、購買力、フランスの経済にとって重要だというもの。アンチユーロの主張は若い支持者を増やしているようだ。
また、ユーロ誕生当初はユーロに賛成していたものの、今になって「ユーロはなくなっても各国の関係は良好であり、経済交流は可能だ」と主張する経済界の人物も現れる等、ユーロの威信が揺らいでいる。
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