iPodの普及のおかげでインターネットでの音楽のダウンロード販売はレコード会社にとっても収入源になってきたようだ。ほんの少し前にはコピーされることの恐れで消極的だったのがレコード会社が主導のダウンロード販売サイトなども開始されている。
iTune Storeは曲数も多く、1曲150円からアルバムなら1500円から購入できる。特に廃盤なども販売している場合もあるから昔聴いていた曲やマイナーなアーティストの曲などをCDショップで探していた場合は重宝する。
フランスのアーティストも同様で大きなショップや輸入CD店にもあまりなかったり、結構高かったりする事が多いからiTuneの様なダウンロード販売は唯一の入手先だったりする。今のところ歌詞はダウンロードと一緒にもらえないので、検索して入手することになる。海外のものなら「アーティスト名 lyrics」などで歌詞掲載サイトなどに載っていることが多い。
しかし、例えばフランスのアーティストとなると日本のiTune Storeでは手に入りにくいが、フランスやその他ヨーロッパのダウンロード販売サイトには有ることもあるのでお目当ての曲がない場合は検索すると良いかもしれない。
その中でビックリするのはロシアのサイトで、ナント1曲9セント(US$0.09/約12円)で販売しているところがある。アルバムの料金は設定して折らず、アルバムを全て買うと曲数X$0.09と言う値段になる。アルバム全部買っても1ドル(120円)程度と激安だ。ただしデポジット制で一番始めに最低$20支払わなければいけない。デポジットの金額によってフリーで貰える曲も増える。ロシア語と英語で表示されているので、英語が苦でなければ、かなりのお買い得だろう。
全ての曲が揃っているわけではないが、欧米を中心にほんの少し日本の曲もある。購入した曲は、そのままクリックしてダウンロードすることも出来るが、専用のダウンローダー(Windows専用)を利用すれば自動的に全てダウンロードして、Media Playerの音楽用のフォルダーに入れてくれる。
このサイトの音楽形式は著作権管理が無いmp3で、一般的なビットレートは128kbpsだったりするのに192kbpsや256kbpsだったりと結構データー量が大きい。もちろんビットレートが高ければ音質が高いとは言い切れないが、データ量が大きいことは音質がより良いと言える。
インターネットで販売されている曲は圧縮されたフォーマットになっているので、基本的に音質は劣化している。一番の要因はエンコードの種類とエンコーダーの質。同じビットレートならエンコーダーの質が悪いとあまり高音質ではない。
iTuneで使われているAACの方がmp3より音質がよいと言われるし、ビットレートが高い方がより高音質だ。しかし10年前と違い最近はどのエンコーダーの性能も大きく変わらないようで、耳で聞く限りさほど違いを見つけられないだろう。
こういう点でビットレートが大きいのは歓迎なのだが、iPodなどに入れて聞くときには容量が大きくなるので、入れれる曲が少し減ってしまう。
LegalSounds
フランスのアーティストは充実していると言いにくいが、それでもメジャー所は結構あるので今回は女性ボーカルを中心に紹介をしよう。曲ごとに約30秒の試聴が出来る。
Mylene Farmer
アンテンヌフランスでも何回か紹介したフランス人なら誰でも知っている女性ボーカルで、日本で手に入りにくいシングルやライブ版などかなりの種類がある。
Alizeé
貿易風(alize)という名前のコルシカ島出身の女性ボーカル。子供のころから才能があり、旅客機の機体の絵が採用された事もある。フランスのテレビのオーディション番組で勝ち抜いていたところをテレビで見ていたMylene Farmerが青田買い、本人がプロデュースしているために、曲の雰囲気もよく似ている。現在は子供も生まれて休業中。
Moi Lolitaでデビューし話題となり、ライブもMylene同様大がかりなもの。Myleneが退廃的な感じでパリとするなら、明るく元気で地中海。テレビなどで歌うときのダンスは腰のくねらせ方が完全にラテン。声の透き通った感じはMyleneだが、フレーズ最後の[あ]の音の音階のあげ方や[e]の半音程度下がった感じの歌い方など特徴がよく似ている。
日本でもエリーゼというお菓子のCMに曲と共に本人も登場している。
(*アーティストごとのアルバムでよく似た名前の別のアーティストが紛れいているので注意)
Zazie
ロックとポップスの間のような女性ボーカル。以前Zenと言うアルバムを発売していたがこのサイトではリリースされていない。
Lorie
昔こういうバンド有ったなあ。と感じる女性ボーカルのポップス系ロック系のサウンド。
Jenifer
女性ボーカルで聞きやすいポップス。フランスにこういうサウンドを求めている人は多いんじゃないかと思う。