フランスの匿名出産制度
カテゴリー: 社会問題 | 公開日: 2011/1/31
日本でも赤ちゃんポストの設置が議論をよんだことがあるが、これは出産後母親が育児放棄をしてしまう事で不幸なことを防ぐためです。これと同様にフランスでは、生まれた子どもを養子に出すことを条件に匿名で出産できる制度があります。このような制度はフランス以外ではヨーロッパではルクセンブルグとイタリアだけです。
親は生まれてくる子どもとの関わりを持ちたくないのかもしれませんが、子どもの方は親を知りたいと思うこともあります。フランスでは年間600人の子どもがこの制度で生まれてくるそうですが、本当の親を知りたいというデモが行われています。
もちろん子どもには知る権利があります。フランスではこの制度を修正する法案が提出され、知りたい子どもには母親の名前が明かされることになります。母親の権利も守るため、実際合うかどうかは母親が決めることが出来ます。
母親の匿名性の権利よりも子どもの知る権利の方が優先すると考えられましたが、母親の匿名性を守ることも重要とする人もいます。匿名性が保証されないと、産院以外で出産して危険な場合があったり、生まれた子供を放置してしまったり、殺してしまうかもしれない危険があると警告してしています。
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