
ヨーロッパの食品品質補償システム
カテゴリー: 食文化 | 公開日: 2018/10/5
日本では、日本の食品が世界で一番安全安心では無いかと根拠も無く思って人が多いことと思います。
以前は外国の食品が日本の基準に合わず輸入できないということも聞くこともありました。
しかし現在では、むしろ逆。
日本の素晴らしい食品は外国に輸出できない事が多いのです。
一番大きいのは農薬の問題。
既に外国(ヨーロッパやアメリカ)では禁止されている農薬が未だに使用されていたりや残留農薬の基準が高く、輸出できない事が多々あります。
ヨーロッパの農産物はフランスを初めとして、製法や品質基準を定めてクオリティーを維持し、原産地のブランド化を行っています。
今回はイタリア料理専門展に出展したパルマハムとグラナ・パダーノの話を元にEUの認証システムの話をしたいと思います。
EUが認証しているPDOという原産地名称保護(Protected Design of Origin)というマークがあります。農産物はどこで作っても、どんな作り方をしても同じということはありませんが、伝統的な製法を維持するとコストがかかる傾向があります。手軽に効率的に作る方法もあり、これでは農産業も価格競争に陥ってしまいます。
このために伝統的な製法と文化を守り、それらの生産物が「良いもの」として認知され、プレミアムのある商品として流通する必要があります。また、これは消費者の健康という意味でも重要な役割を果たします。
では、PDOで定められることは何でしょうか?
・大きさや重量
・産地
・牛の飼育方法
・原材料
・製造方法
・熟成期間
などです。
これはフランスのAOC(原産地呼称統制)と同じように産地と製法などの基準を設けて、ブランド化しているのと同等と考えられます。AOCでは、さらにおいしいものを追求するために、あえてAOCの基準を離れて製造するという流れもありますが、AOCがあるからこそ出来るワザであるとも言えます。
また、EUはグラナ・パダーノの認証も行っているそうで、熟成期間に応じてマークが変わります。
9ヶ月の熟成後、品質と外見について厳しい検査を実地し、合格したもののみに焼き印を押されています。
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