サルコジ大統領、炭素税の導入を発表

フランスの炭素税の導入過程については、これまでにも記事を掲載しているが、ついに、ニコラ・サルコジ大統領が9月10日、炭素税の税額をCO2排出量1トン当たり17ユーロにすると発表した。炭素税は2010年に導入され、家庭も企業も同じように、化石エネルギー消費者すべてに課税される。17ユーロの税額は、CO2排出権市場の相場に基づいたもの。

税額17ユーロでも、「炭素税はすでに大きな努力となる。重油および軽油1リットル当たり0.045ユーロ近く、ガソリン1リットル当たり0.04ユーロ、ガス1kWh当たり約0.004ユーロ」に相当すると大統領は明らかにした。

さらに、数年後に省エネ行動が定着したおりに、税額が増額されるのはやむを得ない、と増税の可能性が強調された。

■還付は都市か農村で差があり

炭素税の導入とともに国民にとって気がかりだった還付だが、全額見積還付制度が全世帯を対象に導入される。還付額は家族構成や居住地(都市や農村)によって異なる。

炭素税17ユーロ当たり合計で、子供2人を扶養する都市部の世帯は来年2月から112ユーロ、同じ家族構成で公共交通機関がない農村地区の世帯は142ユーロが還付される。省エネ家庭にはメリットとなる仕組みなわけだ。

また、還付に関して透明性を徹底するために、監視を目的とした独立委員会も設置される予定だ。

■フランス企業の競争力も維持

気化燃料に著しく依存している漁業、農業、運輸業などの企業が、炭素税で不利益を被る事態を避けるために、手段や方策を見出すことも断言された。

「炭素税が農産物や海産物の輸入増加を助長したり、環境規準がより厳しくない(外国の)競争相手に比べて、フランスの運輸業者を不利な状態に追い込んだりすれば、気候変動対策の効果が上がることはない」と大統領は延べている。

さらに大半の企業を対象に、炭素税の導入とともに、投資にかかる事業税が2010年より撤廃されることを改めて明言した。

関連記事

AntenneFranceの本



YouTubeチャンネル

ピックアップ記事

  1. 最近話題の事業仕分けでいよいよ官庁が持っていた利権にメスが入ると巷では評価が高い様だ。一方科学技術分…
  2. 日本よりも学歴社会と言われるフランスでフランスの大学入学資格であるバカロレアの合格者が発表され、大学…
  3. フランス政府は税金の源泉徴収を行う予定で、大統領の任期期間中には実施されるとされています。3〜4年ほ…
  4. 7月から8月にかけてフランスはバカンスに入ってしまうため、フランスとのやりとりはほぼ完全にストップし…
  5. 次世代原子炉が元凶フランス原子力最大手のアレバが経営難に陥っています。 全世界の従業員の1…
  6. 324号の「子だくさんフランス」で、少し紹介したフランスの制度PACS(連体市民協約)ですが、いつも…
  7. フランスはEUで最も工業の空洞化がおきている国だそうで、ドイツの工業の付加価値がフランスの2倍とサル…
ページ上部へ戻る