AntenneFrance N.260 BSEで変わる世界の食肉事情

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◆◆BSEで変わる世界の食肉事情
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 フランスでは数年前「狂牛病」と言われ、さすがにフランスは肉食の国と思わせ
 るぐらい毎日のように新聞などで報道されていました。日本でも去年ほどではな
 くても大きな問題になっています。今回は最大の輸入元のアメリカでの発病で日
 本ではアメリカからの牛肉輸入を全面禁止するなど素早い対応を行いましたが、
 これが問題となっているようです。フランスでもイギリス厚生相の人間への感染
 可能性を認めた発言に端を発したこの問題から、イギリス牛肉輸入を全面禁止す
 るという対応を行い問題となっていました。
 EU委員会はイギリスの牛肉輸出を96年3月から禁止、99年8月に解除しました。し
 かしフランスは輸入禁止を続けていました。イギリスは欧州裁判所に提訴し、同
 裁判所は2002年10月半ば以降から罰金を科すことが決定されました。フランスは
 2002年10月2日、罰金の支払い開始寸前に輸入禁止を解禁。以前はイギリス産牛肉
 の輸出量の半分はフランス向けだったのですが、予防的に牛を屠殺しすぎて売る
 肉がなく、フランスの輸入解禁は政治的な意味が大きいようでした。
 実際フランスの牛肉が安全であったかというと、そうではなくBSE感染した牛だけ
 ではなく、クロイツフェルト・ヤコブ病による死者も出ています。輸入の半分を
 フランス産に頼っているイタリアでもフランスからの輸入を禁止しました。絶対
 安全と発表していたドイツでも感染が見つかりました。(ちなみにフランスでは
 BSEはESBになります)
 さて十数年前まではアメリカ産の牛肉なんて日本の市場にそんなになかったので
 はないのかと思います。88年の日米経済摩擦で牛肉、オレンジなどの自由化が行
 われてからでしょう。そのころはアメリカ産の牛肉なんてまずいと言われて、ほ
 とんど見向きもしなかったのですが、昨年はアメリカ、オーストラリア産の牛肉
 だから安全だと言われ随分立場が変わってしまいました。
 牛は西アジアからヨーロッパが原産地と考えられており、紀元前8000年には家畜
 化されていたそうです。日本でも縄文時代には飼われていたようで、食用にもさ
 れていたそうですから、なかなかの歴史があるんですね。日本産牛肉は品種改良
 が進みおいしくて、輸入肉はそうでもないと思われているようですが、欧米でも
 「おいしい」牛肉作りが研究されています。
 日本では霜降りがおいしいとされていますが、ヨーロッパで最大の牛肉生産国で
 あるフランスでは赤身のおいしい牛肉作りを追求しています。もちろんフランス
 人が日本の霜降りの牛肉を食べるとおいしいと言いますが、欧米では脂肪が多い
 と嫌う人も多いそうです。肉質は牛が食べるえさや品種によって変わってきま
 す。元々牛は草を食べて育ちますが、穀物を食べると肉質が柔らかくサシが多く
 なるそうです。
 食用の牛は主にイギリス系とフランス系と分かれるのですが、フランス系で有名
 なのが日本ではほとんど知られていないワインでも有名なブルゴーニュ地方の
 シャロレー地区原産のシャロレーと言う品種です。こちらは赤身で脂肪分の少な
 いお肉です。一般に霜降りでないと堅い肉と思いますが、この品種は赤身でも柔
 らかいのです。シャロレー種は日本では1960年に導入されたそうですが、日本人
 の好みではなく次第に衰退したそうです。
 フランスではワインはすでに日本でもおなじみのAOC(原産地呼称証明)など農産物
 に関する品質管理やラベル付けが行われています。AOCは生産地の名称を名乗るこ
 とが出来る表示ですが、その産地の伝統に基づくことが前提となっています。そ
 のほかにも一般の商品よりも高品質であることを表示するラベルルージュ、商品
 の個性と生産基準を維持することを目的としたCC(基準適合証明)、環境問題の観
 点から制度化されたAB(有機農産物認証)などがあります。(これらの基準はすべて
 の製品に対して制度化されているわけではありません。)
 いまでは美食のためのブランドの様に見えるラベル付け自体は危機によって設定
 されました。AOCは19世紀後半のブドウの病気による被害や産地を偽ったワインが
 横行したことが背景となっています。ラベルルージュは1950年ブロイラーの大量
 生産による品質の低下や不安から制定されました。CCは今回のBSEなどの家畜の伝
 染病などが背景になりました。こちらは地理的な生産地の認定と言うよりも、生
 産工程の品質管理に重きが置かれているようで企業による大量生産の食品も対象
 となっています。
 ところで牛肉に関しては、牛の耳たぶにつけられたバーコード付きのタグにより
 管理されます。1頭に1つのパスポートを発行され、個体の情報や移動記録や衛生
 記録などが記録されていきます。BSE検査に関しては、検査しないものは流通しな
 いと言う考え方から表示しないそうです。そのほか特にBSEに関しては強く取り組
 んでいます。BSE検査を商業的に利用させないために、「検査済み」という表示は
 してはいけないのです。これは検査をしたからと言って100%リスクがないわけで
 はないことを消費者に認識させるためでしょう。政府が指定した危険部位は、国
 有財産となり焼却され市場には流れません。たとえばフランス料理で欠かせない
 リードヴォーは販売禁止措置が取られています。
 2歳齢以上の成牛100万頭に対しBSE発生数500頭のイギリスに対しフランスは7頭と
 低い水準を保っています。これら対策の費用は小売価格に反映しましたが、消費
 者が選んだのはスーパーの安売り商品ではなく、専門店での購入でした。また、
 ラベルルージュ認定の牛からはBSE発生がなかったことから、かえって需要を伸ば
 したと言われています。
 しかし、だからといってフランスの方が優れているとも言い切れません。フラン
 スでは2000年になってから発生数が急増し、感染牛の食肉が出荷されたこともあ
 ります。フランスも含め多くの国の政府がこの問題に対する対応において後手に
 回っていますし、肉骨粉飼料禁止後に生まれた牛からも発見されています。フラ
 ンスでは感染牛のみならず同一牛群の牛すべてを焼却処分、さらに母牛から生ま
 れた子牛も処分されています。このような厳しい処分に反対する声もあり、同一
 牛群の他の牛は検査して問題がなければ処分する必要はないと言うことです。し
 かしフランス農水省は現在の検査は不完全であり潜伏期間を含めて感染牛すべて
 を発見できるわけではないと言う見解でしたが、肉骨粉飼料禁止後の2001年以降
 に生まれた牛は除外することになりました。
 農産物の自由化と流通の発展で世界中の食品がスーパーにも普通に販売されてい
 ます。シェアも拡大しなくてはならない存在になった以上、輸入食材の安全基準
 により目を向けなければならなくなったといえます。輸出する側も政治的な解決
 だけではなく、より信頼される基準を自ら作り上げなければ最終的に自分たちの
 首を絞めることになりかねません。アメリカからの輸入再開を望む日本企業も、
 安全でない食品を提供してでも経済活動を維持することを考え直す必要があると
 思います。
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◆◆『ポーリーヌ』
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    Pauline & Paulette
    2001年/ベルギー=フランス/78分
    監督・脚本:リーフェン・デブローワー
    出演:ドラ・ファン・デル・フルーン、アン・ベーデルセン、
    ローズマリー・ベルグマンス
    1月24日(土)新宿武蔵野館にて全国順次ロードショー
 ポーリーヌは知的障害を持つ66歳の老女。彼女の老後を残された2人の妹のどちら
 かが面倒をみることになった。ポーリーヌを押しつけ合う2人の妹。彼女は誰と暮
 らすことになるのか。ポーリーヌと2人の妹をめぐる感動作品。
 この作品の生まれたベルギーでは政治よりも、社会保障や福祉に関する記事の方
 が人気が高いと言う。日本でも最近は年金制度の改革や不況の影響もあって、年
 金をテーマとした記事を扱えば雑誌が売れているそうだ。とにかく平和でお金に
 不自由のない老後を暮らしたいというのは国を超えた誰もが望むテーマなのだ。
 そんな誰も不安を感じる「老後」について、『ポーリーヌ』はじっくりと人の心
 に問いかけてくる。それはお金のことでもなく、漠然とした未来への不安でもな
 い。もっと別の一つのテーマに絞り込んでいく。「老後は誰と暮らすのか」だ。
 家族と暮らすのか、一人暮らしで自由気ままな生活を送るのか。激しく生き抜い
 た時代を一緒に振り返り、思い出を語る相手がいるのか。自由であることは時に
 孤独であることを強いられる。あなたなら孤独を受け入れられますか?と。
 ポーリーヌの妹ポーレットは、ポーリーヌを施設に預けて念願の海辺のリゾート
 地での生活を手に入れる。しかし最後には孤独でいることから人の温もりを恋し
 く思う。手が焼けるポーリーヌでも、やっぱり家族。側にいれば温かい。そし
 て、一緒に暮らすことを決意するのだ。そんな決断を観ている瞬間は心がぽかぽ
 かと温まる。最も好ましい決断だ。
 シリアスな社会的問題も同居させているのに、問題意識にがんじがらめにならず
 姉妹の行く末を見つめる温かい眼差しは、いつしか観るものをポーリーヌの世界
 に引き込み楽しませてくれる。長編作品初監督というリーフェン・デブローワー
 監督にも今後注目したい。
 心にホッカイロを持ち込んだみたいに、温かい余韻が広がっていく。寒さ厳しい
 冬の季節に温まってみて。いつも側にいる人がいっそう愛しく思えるかも。
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