フランス大統領選:サルコジとロワイヤルが決選投票

4月22日フランス大統領選の結果、右派のニコラ・サルコジが31%、左派のセゴレーヌ・ロワイヤルが25%の得票で50%以上の得票率を得ないために、決選投票となった。今回は84%以上の投票率でかなり注目度が高い選挙だ。この結果は事前の世論調査とほぼ同等で、3位が中道のフランス民主連合党首フランソワ・バイルー、前回の大統領選で戦った極右の国民戦線党首ルペン氏は今回は4位とふるわなかった。
今回は計12人が立候補したが、その他の候補者も多少知名度があり、都知事選の黒川記章やドクター中松のように、有名だがそんなに支持されていないところがある。例えば、左翼の論客として頭角を現していたオリヴィエ・ブザンスノ(革命的共産主義者同盟(LCR)公認)は32歳の郵便配達員で勤務後と週末の休日に選挙活動を行い5位で得票率4%。
その他は3%以下で、定年まで銀行の受付をしていた庶民派のおばさんアルレット・ラギエ(極左の「労働者の闘い」公認)は1974年の大統領選挙から毎回立候補している。反グローバル主義でマクドナルドを破壊して逮捕された事で一躍有名になり、欧州憲法の国民投票で反対派のジョゼ・ボヴェ氏などが出馬していた。
過激な言動で物議を起こす内務大臣のサルコジ氏(通称サルコ)はアメリカ型競争経済政策で、シラク政権下でもアメリカなどの外国企業が参入しやすいように労働時間の延長など行われてきたが、「もっと働き、もっと稼ごう」を合言葉、週35時間労働上限規制見直しや残業や社会保障費の雇用主負担を廃止の方針。構造改革や規制緩和など小泉首相のようなところがある。兄がフランス経団連の副会長でフランスの経済からは期待されている。
ハンガリーの下級貴族の家系で移民二世でありながら、移民に関しては厳しく暴言も多いが、ルペンのように移民を完全に否定するわけではなく優秀な移民には賛成。日本より中国が好きと発言し、東京、京都御所、相撲などをけなしている。
サルコジ氏は弁護士ではあるが、一般の大学(パリ大学)と言うことでエリート主義のフランス政界では希な存在。一方、ロワイヤル氏はグランゼコール(ENA)出身のエリートで行政裁判所判事だった。伝統的なフランスの社会保障重視政策を掲げサルコジ氏と政策が全く異なるが、尊敬する政治家はアメリカのヒラリー・クリントンで避妊や性道徳に関して女性主導を主張している。(高校生にコンドームを無料で配ったりした)
実際は結婚していないが、おしどり夫婦のイメージがあり、フランス全土に広がった大規模なデモ・暴動に繋がったCPE(初期雇用契約:現在の無期限の雇用契約に対して、26歳未満の雇用は2年間の使用期間を設け理由と問わず解雇できると言う法案)に反対して特に有名になった。またスペインのサパテロ首相が応援に入るという、外国の元首が他国の大統領候補を応援するという前代未聞の事だ。
日本に対しては、マンガ好きの麻生太郎が反論したことでも話題になった日本アニメの性的な物や暴力的な描写を批判し日本は男尊女卑社会と批判している。
両者共に日本に対しては批判的な面があり、中国よりと思われている。最近は世界的にも中国よりが大勢で、約800億円もかけられた中国のインターネット検閲システムにはアメリカの一流IT企業が軒並み参加しているし、インターネット電話のSkypeの中国版には検閲機能付きでリリースされている。特に親日家と言うことでなければ仕方のない潮流なのだろうか?
決選投票は5月6日で、世論調査ではサルコジ氏が54%、LCR、共産党、緑の党、労働者の闘いが支持しているロワイアル氏が46%となっている。

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