フランス大統領選

来年春に行われるフランスの大統領選の候補が揃い始めている。
現在与党で現職大統領のサルコジ大統領はUMP(国民運堂連合)はもちろんのこと、最大野党の社会党は10月に行われる予備選を経て候補者を一本化する。近年では極右政党であるFN(国民戦線)の党首ルペン氏(娘)やEELV(欧州エコロジー・緑の党)のジョリ氏(現欧州議会議員)なども有力候補として名が上がっている。

ジャンマリー・ルペン氏は、シラク大統領と決選投票まで争った事もあるルペン氏の娘だ。今年の1月に新党首に選ばれた見逃せない存在だ。フランスの大統領選挙は、1回目の投票で過半数を得た候補者が居ない場合、上位の候補者で決選投票が行われて、最終的に選出される。

ルペン氏(父)は2002年の大統領選の第1回投票で得票率16.86%を取り第二位となった。選挙前ではシラク氏と社会党のジョスパン氏との一騎打ちと見られていたが、ルペン氏が決選投票に進んだ。決選投票ではシラク氏が82.21%を獲得し大差で当選したが、フランス国民をはじめ世界中が驚く結果となった。

この国民戦線の主張はフランス人至上主義を掲げており、黒人やイスラム系住民を排斥を唱えている。一見かなり過激だが、移民が増え、これによって若年層の失業率が増えていると考える若者や移民によってフランスの文化が脅かされていると考えられている人々によって支持されている。

実際失業率が増えると支持か高まり、失業率が下がると支持が低くなる傾向にある。フランスで起きた暴動などの後では支持を広げており、国民議会でも数議席ほど持っている。

日本の国籍法を支持しているほか、移民の制限、フランスの伝統的な生活様式の保護、同性愛、児童愛、麻薬、殺人、テロリストなどに厳しい態度だ。昨年日本の右翼と一緒にルペン党首を含むヨーロッパの政党の代表と靖国神社に参拝したりしている。

しかし、決選投票の際にフランス国民が選んだ様に、ルペン氏(娘)が大統領に選出されることはかなり難しいと思われる。

近年環境保護が叫ばれている中、急速に議席を伸ばしているEELVのジョリ氏。ルペン氏の対局とも言える。政党自体は中道主義を掲げているが、環境保護は左側になる傾向が多い。

7月14日の記念行事では凱旋門からシャンゼリゼ通りを軍事パレードが例年行われるが、これを批判。こういう軍隊の行進は北朝鮮、中国、ロシアのような独裁国が行うものとして批判している。

ジョリ氏は母親がスェーデン人でフランスとの二重国籍となっている。この事からフィヨン首相は、彼女はフランスの古い伝統を理解しないと批判している。

また、原子力発電にも反対の立場を取っており、フランス人の70%がEELVの原発廃止要求に賛成していると発表している。(原発の可否に関しては調査方法により様々な数字がある)

現職のサルコジ大統領は、メディアの使い方がうまく様々な手段でテレビなどに登場しているが、支持率は低い。多少回復もあるものの3分の2が再選を望んでいないという調査が発表された。

性的暴行未遂罪で逮捕されたストロスカーン氏(前IMF専務理事)は社会党の有力候補であったために、サルコジ大統領の支持率は上昇していたが、積極的支持とは言い難い。

社会党の候補者はオランド元第1書記、オブリ第1書記の人気が高く、ルモンドの調査では、二人ともサルコジ大統領よりも支持率が高い。

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