変わるフランスのメディアバランス

最近日本でもライブドアのニッポン放送買収を端にメディアと企業買収について報道されることが多くなりました。この買収自体よりも、メディアのあり方が大きく変わっていくのは国際的潮流のようで、数年前賑やかしたオーストラリアのマードック氏のメディア企業M&Aなども記憶に有ります。

フランスのメディアコングロマリットと言えばLagardereグループやVivendi Universalでしょう。日本とのつながりをあげれば、Lagardereグループは以前CS放送でフランスの音楽専門チャンネル「MCM」が有りますが、ELLEでお馴染みのアシェット婦人画報のアシェットもこのグループの一員です。

さて、このように従来のメディアがM&Aによって見かけ上巨大化していく中で、ちょっとした変化が訪れています。フランスのフリーペーパーは日本のものとはちょっと異なりフランスで販売されている新聞とほぼ同じ体裁で配られています。つまり新聞を販売している隣で無料の新聞がおいてあるとも言えます。フランスには日本のような新聞宅配のシステムは整っていないためやはり駅のキオスクで買う事が多くなりますが、無料でおいてあったらそれでも良いと思うでしょう。

この無料の新聞、主要都市の地下鉄駅で配られている「20 Minutes」や「Metro」が読者数調査のシステムEuroPQNに加入することになったのです。これまで読者数は独自の調査で広告主へ紹介していたものが公的な調査によって明確になる訳です。

一般的にはフリーペーパーは通常の日刊にと比べて馬鹿にされることが多かったと思います。記者の質とか新聞の編集方針とかスポンサーに迎合しすぎるとか、理由は色々あると思いますが、読者よりも同業者にそのような差別意識が働くことは多いと思います。映画関係者はテレビを、新聞はテレビを下と見ていますし、インターネットは従来のメディアからは下と見られています。

記者の意識は変わらなくても、メディアの勢力として今回の公的な調査システム加入によって明白になることで、変わってくるのでは無いかと思います。

また、「Metro」は同様に無料の経済専門雑誌「Metro Finance」が創刊されるなど、このビジネスモデルで勢力を拡大中です。また、違った形ではあるけれども、本・新聞を読まない高校生向けに「Citato」という月刊誌を発刊、こちらは記事は出版社から買い取るという。インターネットポータルサイト(Yahoo!とか)のニュースのようなものでしょう。このように、テレビ、インターネット、フリーペーパーなどのような無料のものに置き換わっていく中で広告収入に依存するメディア、広告費の使い方を変化せざる得ない広告主などバランスが変わってきているのは事実のようです。

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