政治・公共政策

2026/8/11
逃げられなかった母子、戻れなかった消防士——フランスの夏が映す「避難弱者」という盲点
8月10日の日曜夜、フランス領マヨット北部クングーで、約50平方メートルのトタン製の小屋「バンガ」が燃えた。中にいたのは23歳の妊婦と、1歳と3歳の子ども。3人とも死亡した。女性はコモロ国籍で、在留資格を持たない状態だったという。消防隊は火を消し止めたが、出火原因は分かっていない。現場は「近づくのが難しい地域」で、事故当時、父親は不在だった。

2026/8/7
183軒中183軒が焼けた村と、「見捨てていない」という言葉の重さ
240軒のうち183軒。フランス南西部、ジロンド県の小さな村ル・ポルジュで、7月22日から10日間続いた山火事が焼き尽くした住宅の数だ。焼け跡に立った住民の一人は、地元紙にこう語ったという。自分たちは、観光地として知られるカップ・フェレ半島を守るために「犠牲にされた」のだと。

2026/8/7
消防車はどこへ向かったか、大使館の動画はなぜ消されたか——「説明責任」という言葉の中身を探る
240軒のうち183軒が焼けた村がある。フランス南西部、ジロンド県のル・ポルジュ。7月22日に隣接するソーモスで発生した山火事は、最終的に4万2000ヘクタールを焼き尽くした。この村の住民たちは、いま静かな、しかし根深い疑いを抱いている。「自分たちは、もっと洗練された観光地であるカップ・フェレを守るために犠牲にされたのではないか」という疑いだ。

2026/7/31
「セミナーを2回開いただけだ」——国家がまなざしを向けるとき、自由はどこで止まるのか
「私は3日間のセミナーを2回運営しただけだ」。フランス海軍航空隊の元戦闘機パイロットは、そう語ったとされる。2018年と2019年、彼は南アフリカ企業から報酬を受けて中国を訪れた。それだけの説明だ。だが2025年7月23日、彼は「外国勢力との通謀」と「国家の基本的利益に関する情報の収集・提供」の容疑で司法捜査の対象となり、司法監督下に置かれた。国防機密の漏えいという訴因も加わっている。事の発端は、…