ボジョレー・ヌーヴォー解禁日に合わせてか、ミシュラン2009年が発売され、ついに三ツ星レストランの数も本家パリと並び世界最多の三ツ星レストランの多い都市になった。星の総数ではパリよりも多いという。ただ、去年は5区からの選出だったのに対し13区から173店舗、30軒のホテルが収録されている。40店が新登場だが、17店がガイドから消えた。このうち食品偽装で指摘を受けたお店や閉店や辞退したところも含まれているそうだ。

ミシュランガイドは京都版も進んでいるらしいが、こちらは辞退するお店が続出で難航しているという。さすが一見さんお断りの文化だ。ミシュランごときにしっぽを振らないところも立派だとも言える。東京はさすがに首都で人もお金も集まるところだから良いとして、日本食で京都の格式の高いお店を紹介できればミシュランそのものの格も上がると言えるかもしれない。

しかし何時から日本はグルメになったのだろうか?確かに特別な人のための料亭とかは接待の文化とともにずいぶん前からあっただろうし、江戸時代から今の相撲番付のような形で色々なお店を格付けしていたから、その時代から庶民がおいしいものを食べに行っていたのかもしれない。

幕末から日本にも外国から人が来るようになって、日本のことを母国に伝える本や手紙が色々出版されたり、書かれて残っている。その本は多くが日本のことをかなり好意的に見られていて、ヨーロッパから来た人は香港や上海など他のアジア諸国経由で来るためか、たとえば中国人と比較して日本人の文化の高さや質の高さなども評価している。

そんな人でも、当時の日本食はかなり口に合わなかったらしく、日記のような文章でところどころ日本の食事がまずくて、パンとバターさえあればなんていうことをしきりに書いている人もいる。

日本人は西洋の食事を好んでいるようだが、なかなか慣れないということで、コックを同行させて旅行している人もいたそうだ。(そのコックは日本人だったりもする)大雑把に評すると、「日本はまずい」と思われていたと考えていいだろう。

梅干しとかが食べられないとかいうなら分るが、当時の果物は、硬くて甘くなくて、おいしくない。神社のお祭りの時に売りに来る山車で売っている子供用のお菓子もまずくて食べないとか、さんざんである。旅館などで出された夕食はほとんど食べれなくて、おなかがいっぱいにならなかったというくらいだ。生の魚をうすく切ったもの(刺身でしょう)は、初めは慣れないがこれは結構食べれたそうだ。

江戸時代のレシピが残っていて、これを参考に現在の料理人が再現してみると手間がかかるけれど、なかなかおいしいものらしい。この分量加減が微妙だそうで、同じ比率で少量作っても、味が違うらしく、レシピ通りの分量が、かなり計算されたものであるという。
外国人が日本食に慣れたのか、日本食が実際に美味しくなってきたのか、実際は両方あるのかもしれない。20年ぐらいまでは、日本食の火を通さない料理が嫌いだと中国人やアメリカ人に言われたことがあったし、日本食は世界一美味しいと言ってきたメキシコ人やアメリカ人がいたことも確かだ。

江戸時代は旬のものを食べるのに命がけだったそうで、ムカデのようにオールが出ている船で全速力でマグロを水揚げし、将軍に献上していたり、季節物や食品の物流はかなり発達していたそうだ。

フランスもボジョレー・ヌーヴォーで新酒を祝うが、解禁日を決めるまでは、どこもいち早くヌーヴォーを出荷していたそうである。こんな所も日本人とフランス人は似たところがあるかもしれない。

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