移民のDNA鑑定に足踏み状態

フランスには最大40万人の不法移民が滞在するとされ、移民規制の政策は強化される傾向にある。特にフランス在住の家族を頼っての移住者は、正規移住者の90%という大きな割合を占める。

数年前から、家族を呼び寄せる際の親子関係を証明するDNA鑑定を取り入れた新しい移民規制法案が提案され、その是非は移民政策の大きな課題となってきた。

左派からは非人道的であるとしてDNA鑑定を含む法案は反対されていたものの、2年前に国民会議においてこの法案は部分的に可決されると決着がついていた。

ところが、いざ施行されるとなる直前に現移民相のエリック・ベッソン(Eric
Besson)氏から待ったの声がかかった。施行へのゴーサインを表す署名を行わなかったのだ。その理由としては「正しいDNA鑑定を行える医師が不足している」というもの。

そもそもこの法案を策定したのは当時の移民相ブリフ・オートフ氏。ただいま人種差別発言に非難が集中している話題の現フランス内相だ。

後任のエリック氏が署名を拒否していることは、与党UMP議員から猛反発を受けているが、もともと反対していた左派からは喜びの声が上がっている状態。

DNA鑑定をめぐるどんでん返し。倫理的観点から慎重に議論されるテーマだけに、答えが出てくるまでさらに時間がかかりそうだ。

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