フランス、温室効果ガス排出量削減目標達成へ

昨今環境に関わる事が年々重みを増してきている。急速な景気後退によるリストラであふれる労働力を環境関連に移行しようという案もよく上がるほどだ。

そんな中でフランスが京都議定書の目標を達成したというニュースが入ってきた。サルコジ大統領も環境へのコミットはさらに強化する事は明言しており様々な政策が行われている。京都議定書が作られた日本でさえ、減らすどころか増えてしまっている中、2007年のフランス国内の温室効果ガス排出量は、2006年から2.2%減少してCO2換算量で5億3100万トンとなった。これは、2008年から2012年期の目標と比べ5.6%も少ない。

ただし京都議定書は基準年を1990年としており、フランスはこの基準より8%減らさなければいけない。とはいえ、日本はチーム-6%などと言ってはいるが、2007年度の排出量で8.7%も増えており、基準年から約15%も減らさなければならない。

各国が躍起になっているのは2013年にはペナルティーが課せられることになっており、何千億、何兆円という排出権の購入を迫られる可能性がある。イギリスは1990年度比で-21.7%を達成しており、京都議定書だけではなくEU域内の目標値もクリアーしている。日本の企業や国はこのような国や発展途上国などに支払う事になるだろう。

イギリスは二酸化炭素を多く発生する石炭などを転換していくことにより大幅な削減が出来ているのではないかと考えられる。フランスの場合は特に電力は原子力にかなり依存し、ごく僅かに風力などのCO2を発生させない自然エネルギーの普及に努めている。また、森林など二酸化炭素吸収源を増やすことで削減に寄与している。

日本の場合は工場などの排出量は目標に達成しているが、特に自動車などの氾濫で50%以上の増加になっている。エコカー先進国のはずの日本でこの調子であるため、自動車やトラックなどをねらった環境税などの導入は経団連などの強い反対で頓挫している。

フランス政府もこの経済危機対策と合わせて、環境に優しい車に買い換え促進で環境保護と景気刺激策を始めた。CO2排出量の少ない自動車の開発やCO2排出の少ない車に買い換えた場合、補助金を出すというものだ。

この研究開発費に2億5000万ユーロの融資を提供し、ハイブリッド車や電気自動車などのエンジンやバッテリーなどの発展をねらっている。

買い換えに関しては、廃車手当として5億ユーロを負担し、10年以上の車を廃車する場合、CO2排出量160gCO2/km以上の乗用車を購入する場合は1000ユーロを、低炭素のトラックを購入する場合は5000ユーロ支給する。逆にCO2対策のない車に対しては課徴金を行う。

ドイツなどではCO2排出量を基準にして自動車税が安くなるなどヨーロッパでは一般的になっている政策だが、日本では燃費効率を目安とした自動車税の軽減措置はあるものの抜本的な見直しが必要としており、買い換え需要を喚起するほどのものではなさそうだ。

そのほかの日本の政策もいまいち振るわないようで、エコロジーに効果の有りそうな太陽電池も、日本がリードしていた。しかし日本は2005年に住宅への補助金終了し、ドイツでは2004年に太陽光で発電した電力を電力会社が割高に買い取る制度が出来た。その結果、生産量一位の座のシャープが、ドイツの企業に奪われるなど、車などの製造業から環境系の製造業への転換もうまく行っていないようにも見える。

CO2が本当に温室効果に影響があるのかどうか、今更疑問を投げかけられている事は確かだが、ペナルティーへの期限も間近だ。定額給付金に比べて話題に上らなくなった高速道路1000円走り放題案よりは、フランスなどヨーロッパの政策は有効な政策だろう。

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