光療法のブーム
フランス全土は大雪に見舞われ、ここ数日、太陽が姿を見せていない。
ヨーロッパの人は、冬になるとどんよりとした曇りがちの日が続くことに慣れっこになっているのかと思ったら、どうやらそういうわけではないらしい。日照不足による抑鬱状態になる傾向が冬は高く、フランスでは最近、人工的な光を浴びようとする光療法が広がっているそうだ。
比較的手ごろな光療法は、専用のランプを手に入れることだ。人工の光を室内に取り入れるだけで、体内リズムが整い睡眠障害から脱出するケースもある。手軽なだけに気をつけたいのは、このランプ、太陽を室内に置くのと同じこと。紫外線を通さないフィルタが付いているものを購入するなどの注意が必要だ。
さらに、専門治療を受けたい人は、パリ市立病院に足を運ぶ。ヨーロッパ唯一の光療法の治療室があるのだ。治療室では光のスペクタクルを使ってあらゆる角度で治療が行われる。青い光は網膜に作用し、体内時計を補正させるなど。体内時計が整えば睡眠不足が解消されたり、抑鬱状態から脱出でき、生き生きとした人生が待っている。
そもそも体内リズムは、太陽光の刺激を受け脳の視床下部が司っている。冬晴れの日は太陽の恩恵を受けていることをかみ締めたいものだ。