メラニー・ティエリー(Memory of Pain)インタビュー

既に多くの人に読まれているデュラスの作品に出ることの感想は?

今回はこの素晴らしい役を演じられたことは良かったと思います。非常にデュラス的な側面というのを持ち合わせているので、主人公というのは若い女性だけれど、現代的なところもあって、その時代背景としてはドイツに占領されているフランスから解放されたフランス。そして、長い時間夫を待っている女性の物語ではありますけど、非常にデュラス的な思考が反映されていて、その部分は文学的でもあります。演じがいのある役でした。

この役には共感できますか?

自分はいい人を演じるというのは面白いことでもないのですが、普通にいい人というのはやりたいとは思っていません。逆にこの人は難しい部分も持っている人で、フランスがドイツの占領下から解放されていく難しい時代を生き抜いたという大変な時期の人でした。夫はいるし、夫に対して結びつきを感じてはいるのですが、同時に愛人というのがいて、恋愛に対しても性的なものに対しても自由で、夫にも愛人がいて、開放的で自由な人たちだったので、あのような情景になったと思います。

彼女の苦悩というのは夫が帰ってきて、ピュアな愛情は消えてしまうのですが、永久普遍的な愛というのは感じています。しかし、ピュアな愛情というものが消えていくのは耐えがたく、自分としては好ましくないと感じているけれどそうなってしまった。こういった苦悩が描かれています。

この原作は読んでいましたか?
デュラス自体は知っていて、若いときに読んだことがあります。
若いときはラ・マンとか海の壁とか、そういったものをまず読んでいて、苦悩に関しては、ドミニックブランという有名な女優さんが、舞台で朗読を詩ながら演劇をするということがあって、それを通じて知ったんです。

今回とは視点が違い、今を生きるマルグリットなんですが、ドミニックブランさんが演じたものは日記を見ながら過去を振り返るという、違う視点でした。忘れてしまった事への苦悩とか思い返す苦悩とか、そういった視点は違うんです。

苦悩という作品は非常に有名なものですし、重要な作品だとおもいます。必ずしも読者として共感が得られるとか、そういったものは別として優れた作品だと思います。

苦悩という作品は三部構成になっていて、まずはひたすら待っている部分、次がゲシュタポの協力者との関係性の部分、最後が夫が帰ってきてからと言う三つなんです。やはり強制収容所から帰ってきた人というのはなかなか映せるものではものではないので、今回の映画の中では描かれていないのです。

三部構成というのを分かっていると夕刊で個人的なものが描かれている作品だなと思います。

元々知っていた内容と違いは感じましたか?

©2017 LES FILMS DU POISSON – CINEFRANCE – FRANCE 3 CINEMA – VERSUS PRODUCTION – NEED PRODUCTIONS


非常に原作に忠実なもので感じています。
ただ監督がわずかではありますが、わかりやすく強調されています。
例えば、ディオニスという人が本の中ではただ「D」とだけかかれ、登場はするのだけれども、対して意味の感じられない、いるだけの存在、特に愛人であるとか、そこまでは感じられない描かれ方なんです。映画の中では、もしかしたら愛人なのかなと匂わせる描かれ方をしているところが、ちょっとした違いになると思います。

また、もう一つは原作の中では三部構成で、3つめのロベールが戻ってきたあとからの事を描いているのですが、その部分ははしよっているところがあります。原作の中ではヒロインとして描いていますけれど、映画の中でもヒロインとして描いていますし、そういった意味でもこの作品は原作に忠実に描かれていると思います。

ですので、彼女の言葉とか思考とか、そのまま見事に反映されていると思います。

国際的な映画に出演したことについて。
バビロンADのマチュークラビッツもフランス人ですしテディギリアンも自分はイギリス人だと考えていますので、インターナショナルな映画にはなったと思いますが、ヨーロッパの人たちなのでハリウッドのような感じとは違います。

もちろん国によっていろいろな作業の仕方が違いますし、アプローチの仕方が違います。その違いというのは豊かさを持っていると思いますし、文化の写し方も違うし、言語の写し方も違うのですが、自分はそういった違いというのを楽しんでおります。

それぞれ国によって音楽性(リズムのこと)が違って、カナダならでは、イギリスならでは、イタリアならで、それぞれ違って、自分は西欧の中でぐるぐる回っています。ケベックというのがちょっと離れていますが、フランス文化圏なので一緒にしていますが、、、それ以外を出ていないのですが、それでも国によっていろいろなアプローチの仕方が変わって面白く感じています。

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