パワーだけでは選べない家庭用光脱毛器
家庭用光脱毛機について紹介します。
光脱毛の仕組み
IPLレーザー脱毛、光脱毛と言われている脱毛機は、カメラのフラッシュのような光を放つ機器を肌に当てその部分の毛を脱毛することができます。
これは、光の熱はは黒い部分に吸収されるので、強力な光が黒い毛にあたると、毛が熱くなり、その熱が毛根まで伝わって毛根を弱らせます。それが徐々に毛を薄くしていくという仕組みです。
光を当てたらすぐに毛が無くなるわけではなく、時間をかけ、だんだん薄くしていくという仕組みです。毛根の成長期に合わせてダメージの効果が出るので、毎日やっても1日に何回も当てたから良いかというとそういうわけでもなく、だんだん毛が間引きされていったり、毛が細くなって行くのです。
また、肌が黒かったり毛の色が薄かったりすると効果が薄くなります。
光脱毛の手順
光を照射する前に、毛を剃って短くしてから照射します。
完全に剃ってしまうより、ほんの少し(1mm程度)残すぐらいで剃るのが良いでしょう。
剃らないで照射すると、毛が焦げて臭いですし、熱が分散して、毛根にダメージを与える量が弱まってしまいます。
毛根にダメージを与えるだけあって、強ければ強いほど痛いです。痛いのを緩和させるために、照射面を冷たくして、緩和する様にしている機種もあります。ただ、冷やすことで毛根に与えるダメージも緩和されてしまいます。
しかし、この冷却機能があるモデルを使った方が良いでしょう。
痛みは?
痛みは人によりますが、最初は弱いうちから徐々に強くしていけば、痛みはだんだん慣れていきます。
しかし、肌は意外に弱く、痛みはなくてもかゆくなる場合もあります。
その場合、出力を弱くして、長い期間で行うことで脱毛することが出来ます。
光脱毛で日焼けはしないの?
強力な光を当てるので、光を当てたところや脱毛したところは日焼けしないのでしょうか?
光脱毛器のフラッシュには、紫外線など有害な波長をカットするフィルターがついているので、日焼けをすることはありません。
むしろ、メラノサイトを破壊してシミなどを消したり、真皮まで光を当てることで肌が活性化してコラーゲン生成などの効果もあるそうです。
効果は?
除毛クリームのように即効性はありません。
毛根を弱らせるので、長期的な効果があります。永久脱毛にはなりませんが、早ければ数週間、だいたい3ヶ月ぐらいで実感出来るでしょう。一部の濃い毛を除けば、かなり除毛されてきます。
ある程度除毛すれば、あとはまた生え始めたところをケアしていけば良いので、だんだん手間がかからなくなってきます。
毛の量にもよると思いますが薄い人なら3ヶ月ぐらいでかなり除毛されます。
6ヶ月ぐらいになると照射するところがなくなるほどです。しかし、アンダーヘア、ひげなど、太い毛の部分まだ残っている場合もあります。
最大パワーでやればその分早く脱毛できます。しかしその分痛みも大きくなるので、はじめは弱く、少しずつ強くしていき、痛みを感じたり翌日赤くなるような場合は、少し弱めたりするといいと思います。
強さを加減する
安いモデルから高いモデルまで千差万別ですが、安いモデルでも一定の能力はあります。
安いからパワーが弱いと言っても、高いモデルで弱く使っていれば同じことかと思います。
弱いパワーであれば、脱毛が完全に無理と言うことでは無く、より時間がかかるだけです。
高い機種でも、出力を下げて使えば、時間がかかります。
性能と価格差
しかし性能の差は別のところにあります。
というのは、一回照射するともう一度照射させるのに少し時間がかかります。
これはカメラのフラッシュと同様で、フラッシュにチャージする時間が必要です。
これが機種によって異なります。
一般的には高額な機種ほど、この時間が短くてすみます。
しかし高額な機種だからといって、より速いかというとそうでもないのです。
絶対最大パワーで使うと思う人は別ですが、照射の待ち時間の早いモデルを使う方が良いかと思います。
また、照射面が広い方が速く処理が終わるので効率的です。
個人的には、照射面やパワーより、照射間隔が短い方が使いやすいと思います。
照射間隔が2秒というのは速い方ですが、それでも長く感じます。
脱毛機以外に美顔器としての効果も
光脱毛機は、脱毛以外にも美顔器としての側面があります。
光を当てると肌が活性化したりメラニン色素が破壊されたりして、肌が綺麗になるのです。
そのために、最も弱いモードにして、顔に照射していく人もいます。
1年も使うとシミも消えてくるそうです。
また、フィルターを追加することで、脱毛には必要でも美容には必要でない光の成分をカットするパーツが付属している場合があります。
今まで6種類以上の光脱毛機を使ってきましたが、価格と使いやすさでオススメの機種を紹介します。
照射パワーは中程度ですが、照射間隔が短いので、非常に早く出来ます。
また、冷却面の均一でしっかり冷えてくれるので痛みの軽減に役に立ちます。
1万円程度の機種(低価格)の特徴
最も手軽に買えるのですが、価格差が激しいので何か問題があるのではないか?そもそも脱毛が出来ないのではないか?と感じる人も多いでしょう。全ての人や毛の質に言えるわけではないのですが、低価格帯の商品でも脱毛は出来ます。
比較的毛の薄い人や毛の太さがあまり太くない部分に対しては、これで全く問題は無いと思います。
最初は最弱のモードで行いますが、最強のモードでもそれほど刺激が強くないと思います。
これで足の毛は全て脱毛することが出来ました。
様々な形の製品があるので使いやすい形状が良いと思います。ドライヤーのようなL字形が楽だと思います。
充電式は照射間隔が長くなるので結局電源に接続して使いますので、無くても良いと思います。
スマホと接続できるとか様々な変わり種の機能が付いていますが、ほとんど使わないと思います。
冷却機能が付くともう少し高めになりますが、ぜひそちらを選んだ方が良いと思います。
2万円台の機種で冷却機能が付いていても照射面まで冷たくはなく、サイドが冷たいだけという機種も多いのです。
そのような機種の場合、照射前に一旦冷やし照射後、もう一度冷やすというやり方をすると良いと思います。
3万円程度の機種の特徴
1万〜2万円台とさほど変わりません。ちょっと高級は箱に入っていたり、微妙に照射パワーが強かったりします。
照射間隔が速い方が良いと思いますが、それが記載されている製品は少ないので、よく調べて買うと良いと思います。
このくらいの価格になってくると、冷却面の品質が高いと思います。
照射面がガラスなどの熱伝導性が高くなっていて、実際当てる部分まで冷たく出来るでしょう。
冷たくなっているので痛みを紛らわせることも出来ますし、照射後の刺激を緩和することが出来ます。
5〜7万円程度の機種の特徴
このくらいのモデルになってくると、照射パワーが断然高くなってきます。
男性のひげなどは、なかなか取れないので、照射パワーを上げたい方に良いと思います。
しかし最大パワーを使わない人にとっては宝の持ち腐れでは無いかなと感じます。
真ん中あたりのパワーで、低価格帯の最大パワーに達すると思います。どの機種も最大パワーは明示してあっても途中の出力は分かりません。
フィルターなどの付属品について
高価格帯になると照射面にフィルターを漬け、美白や美容用に使える製品もあります。
脱毛の最中は使わないと思いますが、ある程度脱毛がすむと、こちらを利用したくなります。
フィルターを装着することで、発生する光の波長を一部カットしてくれます。
脱毛の時のように痛みや刺激はなくなりますが、冷却機能などがないので、だんだん使っていくと熱くなります。
あまり広い面積に使えないのではないかなと思います。
耐久性は?
安い価格では耐久性がなかったり、照射回数に達するまでに光が弱くなってしまうのではないかと不安になるかも知れません。
照射回数が99万回とか50万回などと書かれています。ここまで使ったことがないので、これに関してはなんとも言えません。少なくとも数年は使える回数です。
普通に使えば、数ヶ月で効果が出ますし、1年も経てば、やるところが無くなるでしょう。あとは、メインテナンス的にうっすら産毛が生えて来たところに照射します。大抵はこのような使い方になるので、耐久性についてはほとんど気にならないと思います。
1年以上の保証期間が付いていれば、保証期間内に大半の脱毛ができると思います。
脱毛できない毛は?
毛の色・肌の色
まず黒い部分に反応して毛根にダメージを当てるので、毛の色が薄いと脱毛しにくいでしょう。
逆に肌の色が黒すぎる場合も向かないと思います。一般的な黄色人種はほとんど問題無いと思います。
毛の太さ
太い毛は確かに時間がかかりますが、無理ではありません。太い毛でも意外と簡単に取れる毛もありますし、なかなか取れない毛もあります。
同じ部分でも早々に無くなる毛もあれば、しぶとい毛もあります。無くなったと思ったら、すぐに復活する毛もあります。
成長の早い毛は脱毛しにくいのではないかと思います。
個人さはあると思いますが、脱毛しやすさを書いておきます。
取れやすい毛
- すね毛
- 体毛
順調だけど時間がかかる毛
- 足の指の毛
- 膝の毛
- 脇毛(復活が早い)
なかなか難しい毛
- ひげ(男性)
- VIO
これにはいくつか理由があります。
すね毛や体毛は比較的パワーを上げても痛みを感じにくいのですが、VIO部分は痛みが強くあまりパワーを上げにくいという面もあります。
脇毛は皮膚表面の凹凸あり照射光のパワーが十分届かないからではないかと思います。
また、脇とVIOは結構デリケートでかゆくなったり、痛みを感じることでパワーを上げられないことも原因です。
角質がある肌は、肌が黒ずんでいたり肌が硬くなっているので脱毛しにくいようです。
ひげは成長力が高く、なかなか毛根がダメージにならないようです。
脱毛機のマニュアルには、2〜3日以上空ける必要があると書いてありますが、この間隔を短めにするのが良いかと思います。
ただ肌にもダメージがありますので、注意して行って下さい。
脱毛のアイディア
より効率的に脱毛するために、いくつかのアイディアを考えて見ました。
皆さんもぜひ参考にして下さい。必ずしも万人に良いわけでは無いので、自己責任でお願いします。
角質を取り除いてから
膝の毛や足の指の毛が気になると思いますが、ココは肌の角質もあり、皮膚が硬いのです。
色も濃くなっていて、毛根へのダメージも低下しがちです。もちろんパワーを上げればダメージが強くなりますが、肌にもダメージが増します。
そこで、洗顔クリームやボディースクラブのようなもので角質除去を行ってから、脱毛を開始するのが近道だと思います。
但し、角質除去をした直後は肌が弱くなっていますので、翌日以降にした方が良いでしょう。
除毛クリームで除毛してから
光脱毛は、まずカミソリで脱毛したい毛を短くしてから行います。
しかし、カミソリで剃ると、剃った毛が鋭利になっていて、チクチクと痛かったりかゆかったりします。
光脱毛を使っても、その日のうちに毛が抜ける訳ではないので、これは結構不快です。
そのため、事前に除毛クリームで除毛してしまいます。
除毛クリームを使うと実は毛根まで抜けてしまうので、そうなると光脱毛の効果はありません。
そこで、次に生えてくる時を見計らって照射を開始します。
毛根も弱っていますし、生えてきたところだけやれるので、楽に開始出来ます。
アンビーク除毛クリーム
筆で書いた文字が、水に溶けるように、毛が溶けていきます。さすが男性用です。
ビタミンC配合でVIOも対応しています。化粧水もセットになっています。
弱い除毛クリームを使う場合
除毛クリームにも色々あり、敏感肌用などは除毛効果が弱い場合があります。
逆にこれを使うと毛根まで抜けなくて、表面的な毛だけが溶けたり、途中で切れる形で除毛されます。
この場合毛が先がとがっていないので、痛かったりかゆかったりしません。
除毛クリーム ヴィート ピュアバスタイム 敏感肌用
刺激が最も少ないタイプですが、効果も弱いと思います。
濡らさないで使えば、比較的綺麗に取れます。
どちらの場合も、除毛クリームを使うことで、肌や毛には負担がかかっていますので、直後に脱毛機を使わない方が良いでしょう。
最低でも1日〜2日後に使うのが安心です。
除毛クリームは、人によっては合わない方もいますので、目立たない位置で少し試してから本格的に使うようにしましょう。
脱毛時のケア
光脱毛は痛みはしますが、直接肌のダメージは少ない方だと思います。
しかし場所により痛みやかゆみを感じたり、毛根の周りが赤くなったりします。
トラブルが起きないように、起きにくいように事前にケアをしましょう。
肌に異常がおきた場合は、皮膚科などに相談してください。
脱毛前
化粧水を塗る
肌が十分保湿されているとダメージを避けることが出来ます。
日焼けもそうですが、日焼け止めだけではなく、しっかり保湿しておくことが重要です。
それと同様に、保湿をしっかりしておくとダメージを抑えることが出来ます。
足やスネなど以外と肌が乾燥しています。そういった部分には事前に化粧水を塗っておくようにします。
ボディークリームなどは油分が含まれています。これは光脱毛の光と熱で酸化したりとあまり良くないので、先に塗らない方が良いと思います。
光脱毛を行ったあとはお風呂に入らない方が良いのですが、お風呂の直後でも無い方が良いと思います。
脱毛後
脱毛後にも化粧水、乳液を塗っておくと良いと思います。
アルコールなど強い収斂効果のある化粧水は避けた方が良いと思います。収斂作用は肌の表面のケラチンやタンパク質を変性されて肌を引き締めます。肌に刺激があったりするのであまり良くないでしょう。
見た目にはなんともなくとも、ダメージは受けているはずですので、刺激の少ない物が良いと思います。また、小さな炎症が起きている事も多いので抗炎症・消炎作用のある製品も良いでしょう。
化粧水はビタミンC誘導体が入っているマイルドな製品が良いと思っています。カレンデュラの化粧水も良いと思います。
特にかゆみなどが消えるわけではありませんが、肌を整える効果が高くオススメです。お買い得な大容量ボトルもあります。
オリジンズ Dr. アンドリュー メガ-マッシュルーム スキン リリーフ & レジリアンス スージング トリートメント ローション
日焼け直後に使うと速やかに鎮静してくれます。メガマッシュルームシリーズは、本当に良いです。日本から撤退してしまいましたが、ネットでは手軽に買えます。
WELEDA(ヴェレダ) カレンドラ ベビーミルクローション
ちょっとしたかゆみなら、これで消えます。
抗炎症作用のある成分
- オウゴンエキス
- グリチルリチン酸ジカリウム(2K)
保湿作用のある成分
- アロエベラエキス
- セラミド
- ヒアルロン酸
- グリセリン
- アルギニン
- グリセリン
保湿作用のある成分はべとつくこともあります。
刺激のある成分
- アルコール
- 美白成分(トラネキサム酸、ハイドロキノン、大豆エキス、アラニン)
- 香料
- 防腐剤(パラベン)
- 収斂作用がある成分(キュウリ果実エキス、クエン酸、サリチル酸)
かゆみが出たら
かゆみが出たら、市販のかゆみ止めも良いのですが、いくつか気をつけることがあります。
かゆみが弱いのでしたら、ステロイドが入っていないものを選びましょう。
ラナケインはステロイドが入っていないのですが、麻酔効果がありかゆみが鎮まりやすいです。
ティーツリーの入っているクリーム
オーストラリアではティーツリーのアロマオイルをそのまま塗ったりするそうですが、刺激が気になる場合はクリームになっているものもあります。Thursday PlantationのTea Tree Antiseptic Creamは非常に良く効きます。